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共通テスト難化 安全志向 国立大2次試験出願スタート

国公立大で2次試験の出願が24日、始まった。新型コロナウイルスの感染が再び急拡大するなか、受験生は本番に向けて厳戒態勢を余儀なくされる。15、16日の大学入学共通テストは難化が目立ち、数学Ⅰ・Aや生物などで平均点(中間集計)が過去最低に。予備校の調べでは、難易度がより低い大学へと志望を変える安全志向が顕著となっているが、変更先で競争が激化することにもなりかねず、専門家は「臆せずに行きたい大学に挑戦してほしい」と呼びかけている。

家でもマスク

「共通テストは思っていたよりも点数が取れなかったので悔しいけれど、2次試験の志願先は変更せずに第一志望に挑みたい」

国公立大の経済系学部を志望する神奈川県の私立高3年の女子生徒(18)はこう語る一方、コロナ感染への不安も口にする。「家の中でも自分の部屋以外ではマスクをするようにしている。これまでの頑張りがかかっているので、絶対に感染だけは避けたい」。入試まで1カ月、そんな生活を続けるつもりだ。

文部科学省によると、国立82校392学部、公立90校202学部で計約9万8千人を募集。出願期間は2月4日まで。試験日程は前期が同25日から、中期(公立のみ)が3月8日以降、後期が同12日以降にそれぞれ実施される。

約99%の大学がコロナ感染者への救済措置として追試や振り替えを設定。さらに、文科省は追試を受けられなかった場合でも、再追試や共通テストの点数で合否判定するなどの救済策を各大学に要請している。

平均点ダウン

共通テストの結果も受験生の動向に影響を与えそうだ。とりわけ理数系科目で難化が目立ち、数学Ⅰ・A、生物、化学などの平均点(中間集計)は過去最低まで落ち込んだ。

この結果を受け、志願動向に動揺が生じている。大手予備校「河合塾」によると、共通テスト実施前に前年度比103%だった国公立大の前期日程の志望者は、共通テスト実施後の自己採点結果を踏まえた調査では同98%まで減った。後期日程も同101%が92%と減少に転じている。

学部別では、例えば、同115%だった医学系の志願者が17ポイント減の同98%に。河合塾の分析では、難易度がやや下がる歯・薬学系に切り替えるなど志願者の流出が起きたとみられる。

よく似た現象は、前年から平均点が大きく下がった平成25年の大学入試センター試験直後にもみられた。当時は、難易度の低い学部に志願者が集中。都市部を中心に国公立大志望を断念し、私立大に変える受験生も相次いだ。

安全策リスクも

こうした状況で志願先を変更することはリスクも伴う。河合塾の近藤治・教育研究開発本部主席研究員は「安全策を取って変更した先の大学や学部に新たに志願者が集中し、倍率が上がって結果的に危険策となってしまう恐れもある」と指摘する。

実際、センター試験の平均点低下が目立った25年の国公立大の入試結果を振り返ると、難関大の難易度が低下した一方、中堅大の難易度には上昇がみられた。

今回は平均点の低下に伴い、多くの大学・学部で合否のハードルは下がりそうだ。河合塾によると、東京大文科一類で合格可能性50%と判断される下限点は昨年900点満点中774点だったが、今年は717点と60点近くも下がっている。

近藤氏は「不安な気持ちは十分に理解できるが、むやみに安全志向へと走らず状況を冷静に見極める必要がある。逆にライバルが減っているチャンスだと捉え、踏みとどまって挑戦してほしい」と呼びかけた。(玉崎栄次)


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