面接官の半数以上が「見極め力」に自信 中途採用 学歴重視で失敗、噓だらけの書類…

    採用担当ではないが中途採用の面接官を務めた経験がある会社員の半数以上が、人材を見極める力に自信を持っていると考えていることが分かった。だが面接をする側の教育体制が十分とはいえない部分もあり、採用後に個人的な問題が表面化してしまうケースもあるという。

    中途採用の面接官、半数以上が「見極め力」に自信(Getty Images)※画像はイメージです
    中途採用の面接官、半数以上が「見極め力」に自信(Getty Images)※画像はイメージです

    採用管理システムを開発するステラスの調査によると、面接に訪れた人が入社後に活躍できるかなどを見極める力があるかという質問に「ある」と回答したのは7%。「そこそこある」が44%で、「見極め力」に一定の自信を持つ面接官が過半数に達した。これに対し、「あまりない」が10%、「ない」が2%、「分からない」が1%、「どちらでもない」が36%だった。

    自分が合格を出した候補者が入社に活躍しているかについては「期待以上の活躍をしている」が6%、「おおむね期待通り」が59%と高い数値を示し、「見極め力」の自信の根拠となっているようだった。

    ステラス調べ
    ステラス調べ

    面接官として候補者を「惹(ひ)きつける力」を持っていると自認していたのは28%。合否の判断は「自分で決めた基準」と「会社が定めた基準」が拮抗(きっこう)し、ほとんど半分ずつだった。

    一方、面接をする側の準備には課題もあるようだ。会社から講習や教育を受けた経験について聞くと、面接官教育の制度がないとの回答が57%を占め、ロールプレイングなどを含めた実践的な講習を行っていたのは13%にとどまった。実際に面接官として中途採用の面接に参加した経験では「10回未満」が最多の62%だった。

    それだけに、アンケートでは「条件だけが完璧で採用したが人間としてのモラル面を見落とした」「学歴だけがすべてではないと思い知らされた」「似たような人材に偏る傾向がある」などの失敗談が寄せられている。

    中には、個人的に知っている相手だったが、書類の内容や面接でのやりとりが「ほぼ噓で固められたものだった」ので不合格にしたという苦労話もあった。

    また、現場で不採用と判断された人が上層部の意向で採用されて、入社後に良い結果を出せなかったために「面接官の力とは関係なく事故は起こる」と社内の選考プロセスを嘆くコメントも。逆に、自分以外の面接官が不採用とした人を採用したが、本人が成長して管理職に就くまでになったとの「成功談」も見られた。

    調査は今月4日から6日にかけて、25~54歳の会社員を対象にインターネットで実施された。回答数は488だった。


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