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東京で宿泊療養3千人止まり 即時対応難しく

新型コロナウイルスの感染急拡大により自宅療養者が5万人を超えた東京都で、宿泊療養施設の利用者が3000人弱にとどまっている。都はビジネスホテルなど約8000室を確保しているが、日々急増する新規感染者の入所希望に即座に対応できない事態も生じている。自宅療養者からの家庭内感染や入院病床の逼迫(ひっぱく)を避けるには宿泊療養施設の活用がカギを握り、都は対応を急ぐ。

流行「第6波」で1日当たりの新規感染者が連日、1万人を大きく超える都内では、自宅療養者が27日時点で5万11人に達した。病床使用率も4割を上回る中で、入院や宿泊療養などを「調整中」とされた感染者は同日時点で3万9105人に上った。

政府は感染力の強い新変異株「オミクロン株」の広がりを受け、オミクロン株感染者は「全員入院」としてきた運用を「宿泊施設や自宅での療養も可能」と変更。これを踏まえ、都は今月上旬から、オミクロン株感染者について重症化リスクが高い場合などを除き「原則、宿泊療養」と切り替えた。

入院する患者に優先度をつけることで病床の逼迫を避ける狙いだが、自宅療養者が増加の一途をたどる一方で、宿泊療養施設の利用者は今月中旬以降、多い日でも2831人(20日)にとどまる。都幹部は「施設の受け入れ能力にも、一日に可能な調整数にも限界がある」と話す。

都は27日時点で19施設に7976室を確保しているが、医療スタッフの作業スペースや資材置き場などとして使用する部屋が一定数必要で、実際に感染者が利用できる部屋数は5420室。医療スタッフ1人がケアできる患者数に限りもあり、「全室に一気に入ってもらうようなことは考えていない」(都担当者)という。

入所希望者の所在地や症状を確認したり、人との接触を避けるために施設までの車を手配したりなど、入所までの事務作業は多く、利用できるのは早くても申し出の翌日になるのが通常だ。希望者が急激に重なればさらに日数を要するケースもある。

感染者の自宅滞在が長引けば、家庭内感染を引き起こすリスクもはらむ。27日の都のモニタリング会議で、都医師会の猪口正孝副会長は「宿泊と自宅療養体制の(両方の)充実が必要」と指摘した。宿泊療養施設は24時間常駐の看護師らが健康観察を行い、必要に応じて医師がオンラインで診療するなど、容体の変化に即応できるメリットも大きい。

都は利用希望者のさらなる増加を見据え、入所の調整業務を担う職員を従来の76人から146人にほぼ倍増させ、部屋数も1万1000室まで積み増す方針。無症状の陽性者を対象にした新たな療養施設も25日に設置した。

重症化しやすい基礎疾患をもつ家族や高齢者と同居する感染者らを優先的に入所できるようにするなど、調整業務も効率化させる。担当者は「宿泊療養すべき人が確実に入れるようにすることが大切だ」と話している。


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