特産織物で犬猫用着物 日本初のオーダーメード店 新潟市にオープン

    犬や猫用の着物をつくる専門店が新潟市内にオープンし、1月中旬から販売を始めた。犬や猫の寸法を測った上で、和裁士が動きやすいように着物をオーダーメードで仕立てる。このような店は日本初とみられる。元CMプランナーという異色の経歴を持つ同店代表、柏倉佑香さん(61)に開業のきっかけなどを聞いた。

    犬猫専門の和服店「和bien」の代表、柏倉佑香さん。商品をぬいぐるみに着せてみた=新潟市中央区(本田賢一撮影)
    犬猫専門の和服店「和bien」の代表、柏倉佑香さん。商品をぬいぐるみに着せてみた=新潟市中央区(本田賢一撮影)

    新潟の織物使用

    この店は新潟市中央区の中心街、古町にある「和bien(わびえん)」。昨年、商品開発などを進め、1月14日から着物やオリジナル衣紋掛けなどの販売を始めた。

    大きな特徴は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産にも登録されている新潟県小千谷市の麻織物「小千谷縮(おぢやちぢみ)」や、新潟市江南区(亀田地区)の伝統綿織物「亀田縞(かめだじま)」といった新潟特産の織物を使用していること。

    小千谷縮は、吸湿性や耐久性、速乾性、抗菌性、防臭性などに優れているとされ、近年、アパレル業界で注目されている。亀田縞は柔らかい肌触りながら丈夫で、繰り返し洗濯しても型崩れしにくいのが特徴だ。

    犬、猫の体長などを測ったうえで、和裁士が2カ月ほどかけて着物をオーダーメードでつくり上げる。洗う際は中性洗剤を使えば、洗濯機でも手洗いでも大丈夫という。

    異色の経歴

    同店の代表、柏倉さんは新潟市出身。デザイン系の専門学校を卒業後、外資系広告代理店でCMの企画を考案するCMプランナーなどを務めた。30年ほど東京で暮らし、夫を病気で亡くしたのを機に10年ほど前、同市に戻ってきた。

    「子供がいないため、今は犬1匹、猫2匹が最愛の家族。もともと着物が好きで、犬や猫にも着物を着させてあげたいと思ったのが店を開いたきっかけです」と柏倉さん。自分で飼っている犬や猫に着物を着せており、同じように犬や猫を愛する人たちにも着物を提供できればと考えた。


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