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まれに見る“新線ラッシュ” 2023年3月に相鉄・東急新横浜線など4路線開業

新線建設は複雑なパズルのようなもの

宇都宮ライトレールは本来、2022年3月に開業する予定だったが1年の延期となった。宇都宮市の発表によると2020年12月の段階で、未取得の用地が5%あり、工事についても20%が未着手となっていたというから、それから1年余りで開業できるはずもない。当時、筆者の取材に対し市の建設部LRT企画課協働広報室は「新型コロナの影響で対面での交渉が行いづらいなどの事情により、事業用地の取得に時間を要している」と説明したが、国内では先行事例がない新設LRTだったにもかかわらず、無理のあるスケジュールだったのではないだろうか。

国内初の新設LRTとして新規開業が予定されている宇都宮ライトレールの低床式車両(筆者撮影)
国内初の新設LRTとして新規開業が予定されている宇都宮ライトレールの低床式車両(筆者撮影)

一方、2023年3月開業を予定していながら、工事の遅れで開業が1年延期となったのが北陸新幹線敦賀延伸だ。こちらは石川県と福井県の県境に位置する加賀トンネルの掘削工事が難航したのと、ターミナルとなる敦賀駅の工事が遅れたことが影響した。ただ、そもそも敦賀延伸は2025年度開業予定だったのを、政府・与党の強い要請で3年前倒ししたことに始まり、着工後に新幹線と在来線を直通可能なフリーゲージトレインの導入を断念。新幹線と在来線のホームを上下に並べて乗換できるように設計を変更するなど、方針の迷走も原因と言える。

もっとも自然を相手に、時に人間を相手に進めなければならない新線建設は、予定通りに終わる方が珍しいとも言える。さまざまな想定外に対処しつつ、できる限りコストを増大させず、できる限り工期を挽回する。それが各工区で並行して進むのだから、新線建設は複雑なパズルのようなものだ。東京メトロの末席で副都心線開業に立ち会った筆者としては、新たな路線が開業するたびに工事に携わった無数の人々の顔を想像してしまうのである。



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