東京の医療機関、日比谷国際クリニックは27日、新型コロナウイルスのロシア製ワクチン「スプートニクV」と「スプートニク・ライト」の効能検証を始めると発表した。両ワクチンは日本での薬事承認を得られておらず、自由診療として希望者に有償での接種を行う。抗体量検査を組み合わせることで日本人に対する有効性を確かめ、コロナ対策の選択肢を増やすのが狙いだとしている。
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両ワクチンは、ファイザー製やモデルナ製と異なるウイルスベクターと呼ばれるタイプの製品。スプートニクVは2回接種、スプートニク・ライトは追加接種(ブースター)での使用が想定されている。
スプートニクVについては昨年2月、英医学誌ランセットに91・6%の感染予防効果が確認されたとする最終段階の臨床試験(治験)結果が掲載された。70カ国以上で使用が承認されているが、世界保健機関(WHO)の承認はまだ得られていない。
在日ロシア大使館で記者会見した日比谷国際クリニックの担当者によると、今回の露製ワクチン使用はクリニックからロシア側に働きかけたもので、ロシアからの研究補助などは受けていない。副反応が出た場合の対応などについては事前に説明し、同意を得た上でワクチン投与を行うとしている。