VRブームの火付け役「Oculus」ブランド名を変更 Meta「精神は存続する」

    IT大手の米Meta(メタ、旧Facebook)は27日、VR(仮想現実)ブームを牽引(けんいん)したヘッドマウントディスプレー「Oculus(オキュラス)」のブランド名を変更すると正式に発表した。展開している製品、アプリケーションの名称は順次「Meta」の表記に切り替わる。

    ヘッドセット「Oculus Quest 2」の外箱に印字されたロゴ
    ヘッドセット「Oculus Quest 2」の外箱に印字されたロゴ

    ブランド名の変更は、Facebookの社名がMetaになると公表された昨年10月の開発者会議で示唆されていた。同社は社名とブランド名を統一して「社会のつながりの次なる進化」と位置づける仮想空間、メタバースに注力する姿勢を示す方針だ。

    今後、ヘッドマウントディスプレーの「Oculus Quest from Facebook」は「Meta Quest」に、ソフトウエアの「Oculusアプリ」は「Meta Questアプリ」に変更される。販売中の製品の箱に書かれる文字や、ソーシャルメディアのアカウントも変わるという。

    同社でVRやAR(拡張現実)を手掛けるReality Labsの広報担当者は「ハードウエアのブランド表記は変更しますが、ソフトウエアや開発者向けツールなど、当社のDNAの中核としてOculusの精神は存続していきます」としている。

    従来のブランドの名称はVRブームの火付け役で、2014年にFacebook(当時)に買収された米Oculus VR社に由来する。同社は当初、開発者向けにヘッドセット「Oculus Rift」を提供していたが「約3万円の機器で本格的なVRを体験できる」と市販される前から話題を呼んでいた。

    日本でも13年ごろから、一部のクリエイターが「Oculus Rift」向けのコンテンツを公開する動きが活発になり、Oculus VRだけでなくソニーやHTCが相次いでヘッドセットを市場に投入した“VR元年(16年)”を盛り上げる一因となった。


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