沖縄県は31日、火災で焼失した首里城(那覇市)の復元に関し、伝統技術の人材育成などに充てる新たな基金を創設すると発表した。4月1日から寄付金を募る。施設復元に充てる既存の基金は3月末で受け付けを終了。寄付総額は約54億8400万円に上っている。
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正殿の梁として調達予定だった県産木材のオキナワウラジロガシは、伐採に対する地元の理解を得られず、6本のうち4本を国産ヒノキに変更することも明らかにした。県内調達の2本は玉座の上の梁に使う。
県によると、新基金では、伝統的な建築技術や修繕の専門知識を持つ人材を育成し、周辺の歴史的景観を維持する。これまでに集まった寄付金のうち約24億円は、正殿の赤瓦や装飾に充てることを既に決定。残りは北殿や南殿などの施設復元に活用する。
火災は令和元年10月31日に発生。政府は今年、正殿に着工し、令和8年までに復元する方針。