東京電力福島第1原発事故で、2号機に溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的な取り出しに使うロボットアームが31日、神戸造船所(神戸市)から福島県楢葉町にある日本原子力研究開発機構の楢葉遠隔技術開発センターに運び込まれた。
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ロボットアームは国際廃炉研究開発機構(IRID)が三菱重工業などと開発。英国で製造され昨年7月に神戸造船所に移送。性能確認試験などが行われ、1月21日に終了していた。
全長22メートル、重さ4・6トンでステンレスやアルミが主な材料。最大10キロの堆積物を持ち上げられる。同センターでは、デブリがある原子炉圧力容器の実物大模型を使い半年程度、試験や操作訓練などを行う。
試験的取り出しは約1グラムのデブリ回収を数回実施。デブリを詳しく分析して本格的な回収につなげたい考え。作業は新型コロナの感染拡大で約1年遅れており今年中の実施が目標。