延期となっていた、国内最大級の特許・知的財産関連の専門見本市「第30回 2021特許・情報フェア&コンファレンス」が2月2日、東京・北の丸公園の科学技術館で始まる。82社・団体が出展する。入場は無料。主催者である日本特許情報機構の松井英生理事長(71)に特許の最新動向などについて聞いた。(黄金崎元)
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――現在、力を入れている取り組みは
「特許情報の高度化で、AI(人工知能)の研究開発に注力している。4年前に『知財AI研究センター(Japio頂(いただき))』を設立し、高機能AIを活用して米英仏独中など世界主要国の特許情報を日本語で検索できるサービスを提供している。脱炭素やSDGs(持続可能な開発目標)関連技術を項目別に分析して、見える化するサービスも生み出した」
――脱炭素化の動きが世界で加速し、これに関連する特許の重要性が増している
「脱炭素化の動きは経済戦争の側面があり、技術が重要だ。脱炭素技術の重要特許は中国が非常に多い。中国の特許情報を早く正確に把握することが必要不可欠。一方で国内企業が中国国家知識産権局に迅速に中国語で出願できる態勢も必要だ。日中AI翻訳事業で、日本企業の特許取得に貢献したい」
――専門見本市は来場型で開催する
「主催者として、まずは新型コロナウイルスの感染対策を徹底したい。ビジネスは人間同士の理解と信頼が基本だ。このため対面の方が望ましく、今回のフェアが日本経済の活性化に貢献する場になってほしい。われわれも高度な特許情報サービスをアピールする。来場者の特許に関するニーズを把握し、次の開発に生かしたい」
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▷開催期間:2月2日(水)~4日(金)。午前10時から午後5時まで。(オンライン展示会は7日から実施)
▷場所:科学技術館(東京都千代田区)
▷主催:発明推進協会、日本特許情報機構、産経新聞社
詳細は特設サイト(https://pifc.jp/)で。