• 日経平均26491.97320.72
  • ドル円135.17135.20

セブン、脱「鈴木路線」加速 コンビニ集中鮮明

セブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店、そごう・西武を売却する検討に入った。2月中にも入札を実施する方向で、複数の投資ファンドなどが興味を示しているもよう。不振の百貨店事業を切り離して主力のコンビニエンスストア事業に集中する狙いで、カリスマ経営者としてセブン&アイの業態をコンビニ、スーパーから百貨店、専門店などに拡大した鈴木敏文名誉顧問の総合小売り路線からの転換点となりそうだ。

西武池袋本店
西武池袋本店

年初来高値を更新

セブン&アイは1日、「そごう・西武の株式売却を含め、あらゆる可能性を排除せずに検討を行っている」とのコメントを発表。これを受け、東京株式市場では、構造改革が加速し収益力が高まるとの思惑から同社の株価が一時、前日比490円高まで急伸。終値は前日比245円高の5838円となり、年初来高値を更新した。

ただ、セブン&アイによるそごう・西武の売却検討は既定路線だ。同社がミレニアムリテイリング(現そごう・西武)を完全子会社化したのは平成18年。当時会長だった鈴木名誉顧問の狙いは、インターネットと多様な業態の店舗網の総合力を活用し新たな流通経路を構築することだった。

構造改革の対象に

鈴木氏は日本で初めてコンビニ事業を軌道に乗せるなどカリスマ経営者として知られたが、28年に内紛で追われるように退任すると、井阪隆一社長が経営の舵を握り、鈴木氏の〝負の遺産〟の整理に着手する。29年には、阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングに関西2店舗を譲渡。その後も不採算店の閉店や縮小を進め、完全子会社化したときに28店あった店舗は10店舗まで縮小した。

一方で井阪氏は昨年、米コンビニ運営会社スピードウェイの大型買収を実施。同年発表した中期経営計画では、海外コンビニ事業を成長の牽引(けんいん)役に位置づけ、百貨店など大型商業施設は「抜本的な構造改革」の対象とする意向を鮮明にしていた。

流通業界に詳しい日本経済大の西村尚純教授も「(そごう・西武を)売却してもそれほど驚きはない。経営資源をコンビニに集中でき、好判断だろう」と指摘する。実際、百貨店とコンビニ事業の相乗効果は十分に生み出せていない。


Recommend

Biz Plus

Recommend

求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)

求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)