菅直人元首相と維新・馬場共同代表が舌戦20分

    立憲民主党の菅直人元首相が日本維新の会を創設した橋下徹氏に言及した上で維新に関し「(ナチス・ドイツの)ヒトラーを思い起こす」と自身のツイッターに投稿した問題で、維新の馬場伸幸共同代表が1日、国会内の菅氏の事務所を訪れ、抗議文を手渡した。両氏は約20分にわたり、記者団を前に舌戦を繰り広げた。主なやりとりは次の通り。

    菅直人氏
    菅直人氏

    【維新に謝罪必要ない】

    菅氏「わざわざ来ていただいたので、最初に質問をしたいと思います。ここに書いてありますように、橋下氏の弁舌について述べた1月21日の私のツイッター投稿に対して、1月26日に維新共同代表の馬場しんこう、あっ、のぶゆき氏の名義で立憲民主党の泉健太代表に抗議文。しかし、私に対して抗議文はこの時点では来ていません。

    第一に橋下氏と維新との関係について、まずお聞きしたいのは、なぜ維新代表の馬場氏が立民の代表に抗議文を出されたのか根拠を明確にしていただきたい。橋下氏は現在、維新とどういう関係があるのか。党員か顧問か。橋下氏の弁舌に触れた私の投稿に対し、維新代表が立民代表に抗議文を出す以上、その前提として維新には、橋下氏が維新とどういう関係にあるかを明確にする義務があります。

    第二に、私の投稿に対する撤回と謝罪の要求について。泉代表に出された抗議文では党と私に一方的に期限を切って、投稿の撤回と謝罪を求めています。私の投稿は党と相談して出したものではなく、私個人の責任で発出したもので、そのことは私のツイッターで説明しています。立民の代表に抗議文を送って、私に送らなかったのはなぜですか。一方的に期限を切って、私に投稿の撤回と謝罪を求めるのは筋が通りません。なお、私個人としては維新に対する謝罪が必要とは全く考えていません」

    馬場氏「橋下さんと維新とは全く関係がありません。維新を立ち上げたチャーターメンバーの一人である事実は歴史に残っていると思います。従って現在、立民の最高顧問であり、元内閣総理大臣のすが、あっ、かん直人さんが、橋下さんと維新とを一体化したような、ふうにくみ取れる文章でヒトラーを思い起こすということについては、政党とそのチャーターメンバーの一人である橋下さん個人に対しての侮辱だとわが党は受け止めています。従って維新として立民にまず、最高幹部の一人である菅直人さんの発言に対してどういう見解をお持ちなのか、それに対して抗議を示す文書とともに見解を求めたわけです。

    その後、菅直人さんの方から、私個人でやっていることだから、私のところに来いというお話だったので、立民という政党の回答(期限)が昨日まででしたから、回答をお待ちしていたわけです。しかし、なしのつぶてで全く誠意も見られません。記者会見で泉代表が鼻にもかけないような発言をし、反省の言葉もない。しかし、逢坂(誠二)代表代行については『好ましい発言ではない』というコメントも出されています。

    ですから、立民として正式な見解をわが党に対して、これは政党同士の話ですから、お示しいただければ結構なのです。その上で昨日までお待ちしましたが、回答がございませんでしたので、今日、菅さんも『俺のところに来い』ということでございましたので、今日はこうしてお邪魔をさせていただいている次第です」

    菅氏「橋下さんが維新の顧問とか、そういう関係もないということですか」

    馬場氏「そういう時期もありましたが、今は全く維新とは関係がありません」

    菅氏「例えば、弁護士としての顧問でもないのですか」

    馬場氏「ないです」

    菅氏「そのことをまず、はっきりしてください」

    馬場氏「はっきりしています。今、申し上げています」

    菅氏「全く関係ない方の言動について確かに私がツイッターでコメントしました。本人が『おかしい』と言って抗議されるなら、良い悪いは別として、それは本人の問題です。なぜ、維新という政党が抗議をされるのですか。関係がないといわれるならば、そのことを説明してください」

    馬場氏「橋下氏は維新を立ち上げたチャーターメンバーの一人であることは歴史上、変わりません。菅さんのツイッターの文章を読み解くと、われわれがアホなのか知りませんが、橋下氏と維新に対しての侮辱発言であるとわれわれが解釈をしているということです」

    菅氏「一般的に言えばですね、私の理解ではですね、チャーターメンバーであることを認められましたが、それ以上に今でも大きな維新に対して影響力を持っておられると私は思っていますが、そういう影響力がないと」

    馬場氏「それは人それぞれのとらまえ方ではないですか」

    菅氏「いや、あなたのですよ。代表だから」

    馬場氏「関係はありません。ただ、チャーターメンバーの一人であるということには一切、変わりはありません」


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