ドイツのショルツ首相は2日の公共放送ZDFの番組で、4日開幕の北京冬季五輪に出席しない考えを示した。ドイツではスポーツ行政を担当するフェーザー内相が新型コロナウイルスの感染拡大を理由に出席しないと表明。中国の人権問題に批判的なベーアボック外相も欠席を決めている。
ショルツ氏は番組で五輪への対応を問われ「(北京への)旅行計画はない」と語った。具体的な理由は明らかにしなかった。フェーザー、ベーアボック両氏は昨年末、相次いで欠席を表明した。
ドイツにとって中国は最大の貿易相手国で、メルケル前政権は中国に融和的な姿勢だったが、ショルツ政権は専制主義への懸念から厳格な対中外交指針を示している。ドイツの外交専門家は同国政府の対中姿勢が「確実に変わりつつある」と指摘した。(共同)