冒頭のドラマから連想したもう一つのことがある。
このドラマにはないが、政治家が不正に関与していると疑惑が生じた際、その秘書が命を落とすニュースをみる。ドラマや映画でも、盛んに使われる素材だ。
これは秘書が代議士の立場を守るためであると推測される記事が多い。
ボスの立場を守るとはどういうことか?
ボスが所属する政党なりの組織を守り抜くためなのか。ボス自身が理想とする世界の実現を優先するためなのか。いったい何のために、強引に不正の事実を墓場まで黙り通すのか。
ぼくは政治家の秘書になったことがないので不案内だが、前述した大きな組織の論理と個人の役割の間で、身が引き裂かれるのとは異なった心情を感じる。
ただ、この先の追求はやめにしておこう。分析的に分かるようなことではない。
いずれにせよ、どこにも辛いことはある。ただ、その辛さを越えた先に新しい光が期待できるかどうかで、人の覚悟は決まってくる。まったく意味なく暗い道を歩くのが我慢ならないのだ。
だから、とにかく「意味あること」「光がありそうな道」、これらをひたすら探していくに限る。そのためには性格がオープンである人に、1人でもいいから、傍にいてもらうことだ。今、いなければ、そういう人を見つけるのが最初の一手かもしれない。