国際オリンピック委員会(IOC)は7日、バッハ会長が中国女子テニス選手の彭帥(ほう・すい)さんと面会したと発表した。彭さんは、中国の元副首相との関係を告白後に一時消息不明となっていたことで国際社会が懸念していた。
IOCの発表によると、会談は5日に北京で、バッハ氏、彭さん、そしてIOCのカースティ・コベントリー氏の3人で夕食形式で行った。
会談でバッハ氏は、スイス・ローザンヌにあるIOC本部に彭さんを招待。彭さんは招待を受け入れたという。IOCの発表は、中国元副首相との関係に関する問題には触れていない。
一方、ロイター通信によると、彭さんは7日までにフランスメディアのインタビューに応じ、性的暴行を受けたという告発は行っていないと述べた。会員制交流サイト(SNS)への投稿は自分で削除したと話したという。
彭さんは昨年11月、中国のSNSで、共産党最高指導部メンバーだった張高麗(ちょう・こうれい)元副首相と不倫関係にあったことや、性的関係を迫られたことを赤裸々に記した文章を投稿。投稿は即座に削除され、彭さんは一時、動静が不明となった。同月には、バッハ氏が彭さんとテレビ電話で会話し、北京冬季五輪時に北京で一緒に夕食をとることを彭さんに呼びかけていた。(北京 三塚聖平)