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独米首脳会談へ、ウクライナめぐり結束焦点

ドイツのショルツ首相は7日、バイデン米大統領とウクライナ情勢をめぐりワシントンで会談する。米国が在欧米軍を増強し、ロシアの軍事的威嚇に対抗する中、ドイツはウクライナ支援の武器供与を拒否するなど、米独の姿勢には大きなズレがある。対露政策で米独がどこまで結束を示せるかが焦点となる。

ドイツのショルツ首相(ロイター)
ドイツのショルツ首相(ロイター)

ショルツ氏は訪米直前、独公共テレビで、ロシアがウクライナを侵攻した場合の対応を聞かれ、「いかなる制裁も排除しない」と発言。バイデン政権の強硬姿勢に歩調を合わせた。

米国はドイツに対し、露国営天然ガス企業、ガスプロムが進める露独間の海底ガスパイプライン「ノルドストリーム2」建設について、計画差し止めを制裁の切り札にするよう促してきた。ショルツ氏はこれまで「民間事業」として明確な態度表明を避けてきた。

国際エネルギー機関(IEA)によると、ドイツは天然ガス輸入の約55%をロシアに依存する。国内には液化天然ガス(LNG)の気化施設がないため、輸入先の多極化には消極的だ。

4日には、エネルギーで結ばれた独露関係を象徴する発表があった。ガスプロムがシュレーダー独元首相を取締役候補に指名した。シュレーダー氏はショルツ氏の中道左派与党、社会民主党(SPD)の「先輩」にあたり、かねてプーチン氏との親交が深い。

ウクライナに対しては、米英がロシアの侵攻に備えて自衛用の殺傷武器を送って軍事支援するが、ドイツは「緊張を高めるべきではない」として軍用ヘルメットの供与にとどめてきた。北大西洋条約機構(NATO)では、ロシアの脅威にさらされる東欧諸国にドイツへの不満が広がっており、バルト三国の一つ、ラトビアのパブリクス国防相は英紙フィナンシャル・タイムズで、ドイツの姿勢は「不道徳で偽善的」と批判した。

ショルツ氏の訪米は昨年12月の首相就任以来、初めて。ドイツは在欧米軍の司令部を受け入れており、バイデン氏はメルケル独前首相時代、NATOで「ドイツ重視」を鮮明にしていた。昨年夏にはドイツへの配慮からノルドストリーム2への反対も棚上げにした。

ショルツ政権に対しては、ウクライナ危機で存在感を全く示せないことから、独国内でも「米国の頼りないパートナー」(独誌シュピーゲル)などと批判が強い。今回の訪米は、メルケル氏の首相退任後の米独同盟の行方を占うものとなる。(パリ 三井美奈)


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