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ガス融通、冬の需要期で量に限り

政府は欧州への液化天然ガス(LNG)の融通で協力する考えを表明したが、日本はLNGのほぼ全量を輸入に頼っており、冬の需要期を迎える中で在庫に十分な余裕があるわけではない。今回は、民間の取引契約で第三者への転売を制限する条件である「仕向地(しむけち)条項」が付いていないLNGが融通対象となる制約もあり、欧州へ回せる量には限りがあるのが実情だ。

日本に液化天然ガスを運ぶLNGタンカー(ロイター)
日本に液化天然ガスを運ぶLNGタンカー(ロイター)

天然ガスや石油の開発・生産を担うINPEXは、豪州の「イクシスLNGプロジェクト」など、多くのLNGの権益を持つ。上田隆之社長は9日の記者会見で「簡単ではないが、状況をみながらできることに取り組みたい」と述べた。

経済産業省は1月下旬から、LNGの権益を持つ企業に「どれくらい(の融通への対応が)可能か」と打診してきた。東京電力ホールディングスと中部電力が出資する「JERA(ジェラ)」はLNGの取り扱い規模で世界最大級だが、葛西和範執行役員は今月4日の説明会で、欧州への融通について「そんなに余裕はないので、何とも申し上げられない」としていた。別の大手エネルギー企業の関係者も「協力を検討することになると思うが、どこまでできるのか」と話す。

LNGは石油のような備蓄の仕組みがなく、電力会社やガス会社が2~3週間程度の在庫を持っているだけだ。また、「在庫状況は国内の天候で変わる」(業界関係者)とされ、想定を超えて国内の天候が厳しくなり逼迫(ひっぱく)度が増すといったリスクもぬぐえない。(森田晶宏)


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