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自民若手が積極財政議連 参院選後にらみ規律派牽制

自民党の若手国会議員でつくる「責任ある積極財政を推進する議員連盟」(呼びかけ人代表・中村裕之衆院議員)が9日、国会内で設立総会を開いた。会合には安倍晋三元首相が講師に招かれ、代理出席を含め95人が参加した。夏の参院選後の財政運営をにらみ、政府与党内で根強い財政規律派の動きを牽制する狙いがある。

「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の設立総会で講演する安倍晋三元首相(中央)=9日午後、国会内(矢島康弘撮影)
「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の設立総会で講演する安倍晋三元首相(中央)=9日午後、国会内(矢島康弘撮影)

議連の設立趣意書には「現下の日本経済において財政赤字を恐れず、積極的な財政政策が必要であるとの認識を共有し、真に必要な政策への転換を図る」と明記した。岸田文雄首相は国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の2025(令和7)年度黒字化目標を維持しているが、「カレンダーベースでPB目標を置くべきではない」(安倍氏)として見直しを求めている。

自民内では積極的な財政出動を求める動きが目立つ。昨年12月、高市早苗政調会長の下に財政政策検討本部(本部長・西田昌司参院議員)が発足。これまで週1回のペースで財政再建派と積極財政派双方の有識者を1人ずつ招いて議論を重ね、財政危機を訴える自民議員らに対抗している。

こうした動きが活発化しているのは、夏の参院選後に政府の経済政策が大きく変わる可能性があるためだ。首相は就任前に出版した著書「岸田ビジョン」で「『財政健全化』に向かっているということを、内外に示しつづける必要がある」と強調した。現在は新型コロナウイルス対策を優先し、財政再建論は封印しているが、本来は財政再建を重視する考えを持つ。

日銀の黒田東彦総裁が5年4月に任期満了を迎えることも積極財政派の懸念材料だ。黒田氏は大胆な金融緩和策で積極財政を軸とした安倍政権の経済政策「アベノミクス」を下支えしてきた。ただ、約10年続いた金融緩和の正常化に向け、今後は日銀が金融政策を修正するとの見方は強い。政府は夏の参院選後に後任選びを本格化させるが、行方は首相が掲げる「新しい資本主義」にも影響する。

同議連は月2回程度のペースで勉強会を開き、提言をまとめる予定だ。首相の経済政策をめぐっても駆け引きが激しくなりそうだ。(小川真由美)


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