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伊吹山麓に「宇宙図書艦」亡父への思い込め

滋賀県米原市春照(すいじょう)の空き農業用倉庫をリノベーションし、私設図書館を建てようと、同県東近江市在住の女性がインターネットを通じて資金を集めるクラウドファンディング(CF)を始めた。図書館の名前は「宇宙図書艦Hull_Terrace(ハルテラス)」。読書家だったという亡き父への思いを胸に、宇宙船に乗っているように好奇心が刺激される「わくわくする空間」を目指す。

岡本礼二さんが集めた本の一部(安川さん提供)
岡本礼二さんが集めた本の一部(安川さん提供)

理想にぴったり

四季を通じ、さまざまな表情をみせる伊吹山のふもとに広がるのどかな里山。滋賀県東近江市でヒーリングサロンを経営する安川美佐子さん(50)は、日本の原風景を思わせるこの場所にほれ込み、「自身の理想にぴったり」として、私設図書館開設への計画を本格的に練り始めた。農業用倉庫はサロンに通っていた友人の息子から提案があり、一目で気に入ったという。

 「宇宙図書艦」を構想中の農業用倉庫と安川美佐子さん
「宇宙図書艦」を構想中の農業用倉庫と安川美佐子さん

宇宙図書艦という名前には、「ぼくは宇宙人」と自称していた亡き父、岡本礼二さんへの特別な思いが込められている。約8年前に84歳で亡くなった岡本さんは、兵庫県で数学塾を経営しており、大の読書好きだったという。「子供のころから屋根の上で星を見て、ハーモニカを吹いていたみたいで。天文や宇宙に心ひかれていて、自分は宇宙から来たと思っていると言っていました」と安川さん。

知的好奇心を刺激

数学をはじめ、天体や宇宙物理学、そしてSF…。昭和10年代から平成後期までの間に、岡本さんがかき集めた不思議な本の世界。「人の本棚をのぞきたくなることもある。もしかすると必要な人がいるかもしれない」。図書館には、岡本さんの蔵書を中心に自宅にあった本約2千~3千冊を並べたい考えで、「訪れた人の知的好奇心を刺激する場所になれば」と願う。

農業用倉庫は54平方メートルで高さ6メートル。2階部分の半分が吹き抜けとなっており、開放感がある。本を読むだけの場所にするのではなく、ハンモックで休息したり、シェアルームで絵を描いたり、編み物をしたりといった使い方を構想中だ。

米原市シティセールス課の担当者は「こうした活動をきっかけに地域が盛り上がれば」と話している。

CFサイト「キャンプファイヤー」(https://camp-fire.jp/projects/view/534148?list=projects_popular)で資金を募っており、目標額は300万円。3月30日まで。(清水更沙)


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