麻布・開成の中学入試問題、ロジカルシンキング流の解き方とは? 「ミスを防ぐために楽をする」が基本

ロジカルシンキングの基本を問う算数問題

こんにちは。先週1週間は首都圏の中学受験が実施されていたので、学習塾の塾長として大忙しでした。数多くの問題が出題されたなかで、ロジカルシンキングの基本概念である「MECE(ミッシー)」の基本が問われる算数の「数え上げ」の問題を紹介したいと思います。

MECEは、物事を検討するときに、考えモレがあってはいけない。さらに、同じことを重ねて考えてしまうと非効率なのでこれも避けなければいけない。つまり「モレなくダブりなく」考えることが大事だということですね。

実際に出題された麻布中の入試問題

では第1問。こちらは、「東京男子御三家」とも称される難関校、麻布中の問題です。

麻布中の問題

今年は2022年ですね。このように、2つの数字だけを使い、1つの数字を3つ、もう1つの数字を1つ使って出来る数字4桁の数を考えます。2022は2を3つと0を1つだけ使っていますので、この条件に該当します。このような数は全部でいくつありますか?

MECEの基本…ミスなく数えるためのコツ

この麻布中の問題も、1つ1つ書き出していくと、どこかでミスをしてしまうでしょう。まずは簡単に数える方法を設計していきます。

4桁の数なので千の位は1から9の9通りです。1から9を記号の並べ替えだと考えれば、「千の位が1のもの」を数えて、それを9倍すれば答えになります。

麻布中の入試問題の解き方(筆者作成)


では千の位が1のものを考えます。すると

  • A: 1△△△
  • B: 1△11
  • C: 11△1
  • D: 111△

の4パターン存在することがわかりますね。

△には、1以外の0、2、3、4、5、6、7、8、9の9通りがあり得ます。つまりA~Dの4つのパターンそれぞれに9通りが存在することがわかります。

《例》

Aパターンだと

1000、1222、1333、1444、1555、1666、1777、1888、1999

の9通りです。

よって、千のくらいが1のものは9通り×4パターンで36通りです。千のくらいは1から9まであるので、36×9=324通り

麻布中の問題の答え

324通り

「注意深く1つ1つ数え上げる」というのは、気持ち的には褒めてあげたくなる姿勢ですが、それでもミスは出てくるものです。「取り組む前にできる限り作業をシンプルに設計しておく」というのがMECEの基本とも言えます。面倒な作業はミスを誘発するということです。

実際に出題された開成中の入試問題

第2問も東京男子御三家のひとつ、開成中の問題です。

開成中の問題

4人がサイコロを振ります。目の出方は6×6×6×6=1296通りです。このうち、掛け算をして4の倍数にならない目の出方は何通りですか?

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