証券会社は勧めないのに、日銀が大量保有するETFとは? 「金融に強いFP」が購入を提案するワケ

ETFとはExchange Traded Fundsの略で、株式のように「市場に上場されている投資信託」のことです。日銀は2010年ごろからこのETFを買い入れてきました。2021年3月末現在で35兆8,796億円保有しています。そもそもETFとはどのような商品なのでしょうか。ニュースではよく耳にするけれど、実際はよくわからないという方も多いのではないでしょうか。証券会社での勤務経験ももつ「金融に強いファイナンシャルプランナー」として、このETFが、資産形成に有効な投資方法のひとつだと考えています。その理由や運用時の注意点について、一般的な投資信託との違いに焦点を当てながら解説してみたいと思います。

ETFと「一般的な投資信託」との違い

証券会社があまり勧めない「ETF」とは?(画像はイメージです/Getty Images)
証券会社があまり勧めない「ETF」とは?(画像はイメージです/Getty Images)

ETFとは先ほどもご紹介したように「市場に上場されている投資信託」のことで、日経平均株価などの指数(インデックス)に連動するよう運用を目指すものです。日本語では「上場投資信託」といわれます。

この「上場している」というのがポイントです。一般に「投資信託」というと、銀行等で販売されている「非上場の投資信託」を指します。一般的な投資信託は、銀行や郵便局、信用金庫などどこでも取り扱っていますが、ETFは市場に上場されているため、証券会社での取り扱いになります。

株式と同じように、価格が常に変動をしているため、注文は株式と同じように「指値(さしね)」(*1)や「成行(なりゆき)」(*2)という形で注文をしていきます。

*1「指値」…値段を決めて売買すること、*2「成行」…いくらでもいいからその時の値段で売買すること)

「ETFと一般的な投資信託の違い」(筆者作成)

ETFは数千円、数万円から購入できリスク分散もできる

▼ETF商品数は約250本

ETFは商品数も増加傾向にあります。日本証券取引所グループの「ETF銘柄数推移グラフ」によると、2021年12月末現在、東京証券取引所に上場しているETFは250本です。2012年が131本でしたので、10年で約2倍に増加しているのです。

▼代表的な企業の株式を買うより安く「分散投資」にもなる

ETFは、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、金価格などの「指数(インデックス)」に連動するよう運用しています。

例えば、日本を代表する企業225社の株価の平均値を加工した株価「日経225」に連動するようなETFを買うことで、225のさまざまな銘柄を保有することと同じ形になり、分散投資に繋がります。個人で225銘柄すべてを買おうとすると莫大な資金が必要になりますが、ETFであれば数万円程で投資が可能です。

ETFは国内だけではなく海外投資も可能

▼ETFならアメリカ株にも気軽に分散投資できる

個人ではなかなか海外の株式投資はハードルが高いと感じますが、ETFにはアメリカ株式市場の代表的な指数(インデックス)であるニューヨークダウ平均やS&P 500に連動する商品もありますので、数万円から気軽に海外投資が可能です。

さらに言えば、アメリカだけではなく、中国やイギリス、ユーロ圏、新興国などいろいろな国に投資ができますし、株式だけではなく、債券や不動産、金、原油など様々な商品に投資が可能です。いま注目されているESG投資(E:環境S:社会G:ガバナンス)に特化したETFもあります。

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