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いわば「省エネ制御」 アイデア勝ちの挙動コントロールに見る“マツダらしさ”

マツダの挙動コントロール技術が個性的である。FF駆動系の「CX-5」や「CX-8」といったSUVには、操縦性を改善する「Gベクタリング・コントロール」(GVC)が組み込まれており、マツダらしいすっきりとしたハンドリングを盛り込むことに成功した。ロードスターには2022年モデルから「キネマティック・ポスチャー・コントロール」(KPC)を組み込み、軽量コンパクトなFR駆動スポーツカーらしい高いスタビリティを実現している。

大幅改良され、昨年末に発売となったマツダ「CX-5」(マツダ提供)
大幅改良され、昨年末に発売となったマツダ「CX-5」(マツダ提供)

この一連の挙動コントロール技術の注目点は、特殊なデバイスを付加することなく、すでにクルマに組み込まれている機能を利用していることにある。新たな外科的改良の必要はないのだ。

一般的な駆動力制御は、センターデフの拘束コントロールや、ショックアブソーバの油圧を制御することで挙動をコントロールする。新たにパーツを付け加える。制御そのものを根本から見直す。そういった大掛かりな仕掛けが必要である。だが、マツダの新技術にはその必要がない。

たとえばGVCは、コーナーに差し掛かりドライバーがハンドルを切り込んだ瞬間、エンジンパワーをわずかに絞る。それによってクルマがわずかに前傾姿勢になり、フロントタイヤに荷重が加わる。タイヤは重みが加わると舵角に忠実に旋回性が高まる傾向になる。その作用を利用して、クルマを自然に曲げる。そのためにエンジンパワーを絞るシステムは、すでにトラクションコントロールで組み込まれているシステムそのものなのだ。新たな付加物はない。

KPCはリアタイヤの荷重特性を利用したコントロール技術である。ドライバーがコーナーに挑むその瞬間に、やはり同様にクルマの内輪にブレーキ力を加える。そもそもロードスターは、ブレーキ力が加わるとリアタイヤのリフトが減るという構造を持つ。それを利用し、リアタイヤに荷重を与え、テールスライドなどのスリリングな挙動を回避する。


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