「中の人」は繁山さんだけではなく、キャンプの知識に長(た)けたhinataのスタッフが質問に応じて回答しているという。「初めて群馬の〇〇山でキャンプをしようと思っているのですが…」という相談があれば、利用者のキャンプスキルや時期などを勘案し、「今の季節だったら、温暖な房総の〇〇キャンプ場あたりがいいですよ」といった提案もするが、相談料は無料だ。もっとも、相談はhinataでキャンプ用品のレンタルを考えている人が対象。ただ、相談サービスだけ利用して、レンタルサービスは利用しないという人は滅多にいないようで、多くの人がhinataでキャンプ用品のレンタルを申し込んでいるそうだ。
キャンプ用品レンタル「少し割高だが、その価値はあり」
キャンプ用品をレンタルするメリットは手ぶらでキャンプ場に行けること。hinataでは、キャンプ用品のラインナップを組み、専用の配送袋に梱包し、直接キャンプ場に配送している。利用者はレンタルしたキャンプ用品を現地で受け取り、使用後は現地で返却すれば良い。何とも至れり尽くせりだが、往復の送料がかかるためキャンプ場でレンタルするよりも割高になるのが難点だ。
同社のホームページによると、冬のソロキャンプ(1泊2日)を想定した「冬のあったかソロセット」1万4700円(税込み)。雨風の侵入を防ぐスカート付きのテントや、使い勝手の良さそうな耐熱テーブルなどのほか、適応温度マイナス6度の寝袋に、保温性を上げるインナーシュラフなど7点がそろったセットだ。地面の冷気や凸凹を和らげるマットやコットもあり、「快適性を追求したアイテム」だという。これからの季節、家族4人の春キャンプ(1泊2日)を想定した「4人用ファミリーセット(春)」は2万7000円(同)だった。
レンタルにしては少し割高な印象を受けるのは事実。だが、同社レンタル事業部責任者の小畑健造さん(30)は「機能性をすべてチェックした上で、信頼できるメーカーの品質を保証できるものを提供しています」と胸を張る。セット内容を見ると、テントはコールマンの「タフスクリーン2ルームハウス」、椅子はスノーピークの「FDチェアワイドRD」、寝袋はモンベルの「バロウバッグ」といずれもアウトドア用品の有名メーカーの商品だった。それぞれ購入するよりも5分の1から6分の1の価格で借りることができるという。