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原材料のサステナ調達、カカオで広がる 大手がスタートアップなどと連携

チョコレートの菓子大手が、サステナブル(持続可能)な原材料調達へ、スタートアップなどとの連携を進めている。ロッテは、海外に契約カカオ農家を持つチョコ製造会社を買収し、調達を通じて産地の支援を行う。明治ホールディングスは、米国のスタートアップに出資し、カカオの新たな調達方法などで共同研究を始める。人権や環境に配慮した供給網の構築が企業の課題となる中、生産から携わる動きが大手にも広がっている。

マダガスカルでカカオ豆の助言をする明治の従業員ら。チョコ大手が持続可能な調達網の構築を進めている(明治提供)
マダガスカルでカカオ豆の助言をする明治の従業員ら。チョコ大手が持続可能な調達網の構築を進めている(明治提供)

「今後は自社でトレーサビリティー(生産履歴の追跡)を確保し、フェアなカカオを使う」。ロッテの牛膓(ごちょう)栄一社長は、1月に実施した京都市の「ダリケー」買収の意義をこう語る。ダリケーはインドネシアの約500の農家と契約し、生態系に配慮した農法や香りを高める発酵技術を指導。高品質なカカオとして市場より高く買い取り自社商品に活用している。

ロッテは現地支援に寄与する方法での豆の調達比を令和10年に50%とする目標を掲げる。ダリケーとのタッグで調達網の公正性を高め、目標の上方修正をうかがう。ダリケーの技術を商品開発にも生かす方針だ。

大手で現地支援を先駆けているのは明治で、平成18年から9カ国で技術指導やインフラ整備を手掛ける。昨年11月にはカカオの細胞培養技術を持つスタートアップに出資。チョコは世界的な需要拡大が見込まれており、担当者は「新技術で持続可能な調達に貢献したい」と話す。

カカオの国際取引価格は上下しやすく、困窮する産地では児童労働が問題となっている。公正価格で買い取るチョコの「フェアトレード」は10年以上前から聞かれたが、一部の動きにとどまっていた。ここ数年で「味も持続可能性も備えて初めて評価される時代になった」とダリケーの吉野慶一社長は指摘する。供給網の人権問題への注目も高まり、一気に大手の背中を押した。

小売りも「買って貢献したいというお客の声がある」(高島屋)とし、バレンタイン商戦では各社がサステナブルの関係商品を一押しした。ロッテの牛膓社長は「産地も社会も見渡しながら貢献する姿が当たり前になるだろう」とし、業界を問わず取り組みが加速することを予測している。(加藤園子)


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