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ロシア、緊張緩和に着手か ウクライナ国境から部隊一部撤収

【モスクワ=小野田雄一】ウクライナ情勢をめぐり、ロシアが緊張緩和に着手したともとれる動きを見せている。露国防省は15日、ウクライナ国境付近で増強した部隊の一部が撤収を開始したことを示唆。ラブロフ露外相も米欧との外交交渉を本格化させる意欲を示した。ただ、ロシアは撤退させる兵力の規模に言及していないほか、「軍事演習は続く」とも説明しており、予断を許さない情勢はなお続きそうだ。

15日、ロシア南部で軍事演習を終え、鉄道に積まれた戦車(ロシア国防省提供、AP=共同)
15日、ロシア南部で軍事演習を終え、鉄道に積まれた戦車(ロシア国防省提供、AP=共同)

プーチン氏は14日、ラブロフ氏とショイグ国防相とそれぞれ会談。米欧との対話を継続すべきだとしたラブロフ氏の提案を承認した。ショイグ国防相もプーチン氏に「演習が近く完了する」と報告した。

一連の会談を露国営テレビが中継したことから、緊張緩和の兆候だとする観測が強まった。露経済紙ベドモスチは15日、プーチン氏とラブロフ氏、ショイグ氏との会談について「緊張緩和への転換を意味している可能性がある」とするコルトゥノフ露国際問題評議会会長の分析を伝えた。

さらに、露国防省は15日、「国内各地の演習場で演習や戦闘準備訓練が行われてきた。南部軍管区と西部軍管区の部隊が所定の任務を終え、本日、所属基地への帰還を開始した」と発表した。帰還を開始した部隊には、ウクライナ国境に配備された部隊も含まれているとみられている。

インタファクス通信によると、南部軍管区も同日、ウクライナ南部クリミア半島(ロシアが2014年に併合)から兵員や戦闘車両などが所属基地への帰還を開始したと発表した。

一方、ラブロフ氏は同日、モスクワで行われたポーランドのラウ外相との会談後の記者会見で、欧米側との対話を継続する意思を改めて表明。露国境付近でのミサイル兵器配備の制限といった個別議題でも協議を進める方針を示した。

こうした動きについて、ロシアによるウクライナ侵攻を強く警戒してきたジョンソン英首相は15日、「ロシアが外交対話に向かう明白なシグナルだ」と評価。ただ、危機が去ったと判断するには時期尚早だとする考えも示した。NATOのストルテンベルグ事務総長も「楽観するにはまだ早い」とし、危機が去ったわけではないと強調した。

モスクワ証券取引所では14日以降、露通貨ルーブルの対ドルレートが急上昇した。緊張緩和の兆しを好感したとみられる。


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