JR西日本は16日、岡山県と山陰地方を結ぶ特急「やくも」の新型車両を令和6年春から順次導入すると発表した。同年度中に全て新型車両に切り替わり、現行の381系車両は引退する見通し。381系は国鉄時代から定期運行している数少ない特急車両として知られる。
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JR西によると、やくもは、岡山(岡山市北区)-出雲市(島根県出雲市)間を1日30本運行。昭和47年に運転が始まり、381系は57年に投入された。
381系は、カーブが多い路線に対応するため、車体を傾けてスムーズにカーブを走り抜ける「自然振り子方式」と呼ばれる構造を取り入れている。
導入される新型車両のデザインは未定で、JR西は令和4年度中に公表する。「振り子」は継承され、路線の曲線データと電車の走行位置をより正確に照合。車両を傾けた際の揺れを減らす新たなシステムも導入し、乗り心地を向上させる。車内Wi-Fiや全席でのコンセントも整備し、投資総額は約160億円を見込む。
また今年でやくもの運転開始から50年となるのを記念し、3月19日から新型車両投入までの間、381系の1編成をベージュとえんじの「国鉄色」に塗り替えて走行させる。