今回が二度目の掲載になります、一橋大学投資サークルTOWALYです! 今回は無難さを捨てて、がっつり企業分析をしたいと思います。新人の丁寧な分析と2年生2名のヤジで織りなす企業分析と、我と主張が強すぎるちょっと長めの自己紹介を楽しんで頂ければと思います。
自己紹介を兼ねた推し指標デュエル
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かく:前回の記事ではだいぶおりこうさんな物書きしかしなかったので、今回は初っ端からかっ飛ばします。
はざま:それで(自己紹介を兼ねた)推し指標デュエルですか。
かく:今日は新顔もいるので…
はしもと:はじめまして、商学部1年のはしもとです。どうぞお手柔らかにお願いします。
かく:ともかく、推しについて語りましょう。みなさんにはそれぞれ安全性・効率性・収益性・成長性の財務指標と株価指標を紹介してもらいます。
はざま:まずは安全性ですね。
かく:難しい。どれも欲張りたいですね。
はしもと:その中でも自分は当座比率を重視しています。流動性が大切ですから。
はざま:前回の記事でも推しましたが固定長期適合率が好きです。
かく:じゃあ、自己資本比率(あるいは株主資本比率)ですかね。結局、企業の財務の大局はこれなんじゃないかと。
はしもと:次は効率性ですか。
かく:ROIC一択ですね。
はざま:ROICも強くて好きですが、やはりデュポン分解を擁するROEに勝るものは私の中ではないですね。シンプルなのも好感度大です。
かく:ROICツリーしか勝たんですよ。
はざま:ROICツリーよりもデュポン分解の方が音の響きが段違いにかっこいいです。
はしもと:どちらもかっこいいですよね。CCCはどうでしょう?CCCからは効率性だけでなく、その企業の実態も読み解くことができますよね。続いては収益性でしょうか?
かく:収益性、きました。シンプルでいて、かつ一番大事。
はざま:王道の営業利益率が好きですね。誰もが企業分析でお世話になっている重要指標です。
かく:気持ちはわかります。でも、粗利率(売上高総利益率)。特に製造業・小売業はこれが基本かつ究極でしょう。原価のコントロールがビジネスを決める。
はしもと:企業の収益力が一目でわかるのはEBITDAマージンではないでしょうか。これに勝るものはないと思っています。
はざま:次は成長性指標ですね。
かく:成長率なんて全部一緒だと思いがちですが、違いますよね?
はしもと:そうなんですよね。業界によっても企業によっても重要な成長性指標は大きく変わってきます。売上高成長率は今後の成長性を知るための基本でしょう。
はざま:収益性で営業利益率を推した身としては営業利益成長率は外せないです。商品の高付加価値化や経営状態の合理化なども包含している優秀な指標です。
かく:EPS(一株当たり利益)成長率。投資をするならこれを見ずに株価を見るわけにはいかないでしょう。「その一株」を買うんですから、「その一株を根拠づける利益」の成長は肝要です。
はしもと:株価指標についてはみなさん何を重視していますか?
はざま:DOE(株主資本配当率)。最近覚えたばかりで自分の中でブームが来ているのは否めませんが、将来配当収入を得て暮らしたい私にとっては大切な指標です。ROEと配当性向に分解もできるので、ROE好きとしてもたまりません。
はしもと:なるほど、勉強になります。自分はまだPER程度しか理解できていないので学んでいきたいですね。かくさんは何かありますか?
かく:良いんですか?? 私がEV/EBITDAマルチプルを言ってしまって。業種・国籍を(基本的に)横断できる、無敵指標です。
はざま:今回はこんな3人で、企業分析実況をやってまいります。
企業分析、新人は数字から入る
かく:さて、本題の企業分析です。今回は新人のはしもと君の分析手順に、かくとはざまが茶々を入れる構成でまいります。
はざま:楽しみですね。
はしもと:宜しくお願い致します。
かく:おっと、はしもと君、まずはバフェコ(バフェット・コード、以下バフェコ)を開きましたね。
はざま:誰もが開きますね。
かく:企業分析における伝家の宝刀と呼ぶにふさわしい利器です。
はしもと:最初にセグメント別の売上高と利益を見ていきます。
かく:ここで初手から不意をついてきましたね。
はざま:まずは事業内容からいくと見当をつけていたので、意外ですね。