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熱海の昨年宿泊者数、最少153万人 2年間で1千億円超〝蒸発〟

静岡県熱海市の令和3年の宿泊客数が約153万人まで落ち込んだことが21日、市のまとめで分かった。記録が残る昭和38年以来、最少だった令和2年(約185万人)を下回り、過去最少を更新した。同市は観光客の8割ほどが首都圏からで、新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言の発令や、昨年7月の伊豆山(いずさん)地区の土石流災害の影響が改めて浮き彫りになった。

熱海市によると、3年の入湯税による宿泊客数は153万2713人。前年に比べて32万4171人(17・5%)減を記録した。新型コロナ禍前の元年(311万9108人)に比べると、ほぼ半減という「大変厳しい数字」(斉藤栄市長)となった。

要因としては昨年、首都圏で県境をまたぐ移動の自粛を求める緊急事態宣言が繰り返し発令された上、土石流災害も追い打ちをかけたとみられる。

また、市は予約のキャンセルなど宿泊客数減少に伴う昨年1年間の経済損失額について、563億円との推計も発表した。実際の宿泊客と日帰り客が市の見込みよりも計217万人下回り、それに伴って支出機会を逸した飲食代や土産物購入など観光消費額を合算した。

新型コロナ禍の影響を受けた2年と合わせた2年間分の経済損失額でみると、1千億円超が「蒸発」し、観光業で成り立つ熱海経済へのダメージが深刻化している。

市は、観光需要の立て直しに向けて宿泊割引など政府の観光支援策の再開や自治体への財政支援を求めている。同時に、鉄道事業者と連携して来年度から中京圏や関西圏からの誘客プロモーションに力を入れ、首都圏以外からの観光需要を掘り起こす。熱海型DMO(観光地域づくり法人)も早期に設立する方針だ。


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