第二新卒の効果的な自己PRとは? 4つのポイントと職種別の自己PR例を紹介

    はじめに

    新卒から数年で転職を目指す第二新卒には、企業側からニーズがあります。理由は、新人教育の研修コストが削減できる点や将来性に期待がもてるためです。しかし、短期間で退職している事実は採用担当者の不安材料でもあります。

    この記事では、第二新卒の効果的な自己PRを紹介します。第二新卒に企業が求めているものや注意点を把握して、希望する企業への転職を目指しましょう。

    そもそも第二新卒とは?

    ※画像はイメージです(Getty Images)
    ※画像はイメージです(Getty Images)

    「第二新卒」に決まった定義はありません。一般的には、大学卒業後に新卒で入社してから3年以内に転職活動をしている人を指すケースが多いです。四年制大学卒業の方は25歳前後となるため、年齢的には、20代半ばの方を想定しているケースが多いといえます。専門学校や大学院卒の方もいるため、厳密な年齢の基準はありません。

    第二新卒と似た年齢層の募集に「既卒」があります。既卒は最終学歴を卒業したあと、就労経験がない方です。既卒と第二新卒は、対象となる年齢層は同じですが、第二新卒は短い期間でも社会人経験があることが強みといえます。

    企業が第二新卒に求めているもの

    第二新卒は、新卒と同様に若さと将来性が期待されています。即戦力としての実務経験がない代わりに、将来成長して活躍する姿を想像できる人材が求められるでしょう。やる気や熱意がある若い人材は、職場に活気をもたらすため歓迎されます。

    また第二新卒は、基本的なビジネスマナーを習得しているため、入社したらすぐに仕事を引き継げます。新卒や既卒を採用した場合、名刺の渡し方やパソコン操作など初歩からの新人教育が必要です。しかし第二新卒は、社会人経験があるため、教育研修のコスト削減をできるメリットがあります。年齢も20代と若いため、将来性も期待されている人材といえるでしょう。

    第二新卒が自己PRを考える際の4つのポイント

    第二新卒は自己PRで何をアピールするとよいのでしょうか。ここでは、ポイントを4つ紹介します。

    1.社会人経験を積極的にアピール

    第二新卒は、社会人経験があることが新卒とは異なります。そのため自己PRでは、社会人経験を積極的にアピールし、学生時代の話からのアピールは避けたほうがよいといえます。業務が円滑に進むように、仕事の報告、連絡、相談は欠かさなかったことや、任されていた仕事で工夫した内容などを具体的に話すと効果的です。

    また、第二新卒は、基本的なビジネスマナーを習得していることが強みです。履歴書の書き方や面接時の日程調整、面接時の受け答えなどは、今までの社会人経験を活かし不備や失礼な対応がないように気をつけましょう。

    2.企業の求める人材やスキルをおさえる

    自己PRを考える時は、企業の求める人材やスキルに合わせて、強みをアピールするとよいです。新入社員の同期の中で営業成績がトップであったという輝かしい実績だけではなく、基本的なビジネススキルやパソコンスキルがあることもアピールになります。

    営業職では新規開拓に積極的に取り組んだこと、事務職ではExcelの関数を活用して資料作成を早くできるように取り組んだことなど、仕事への姿勢や仕事上で工夫したことも社会人経験から習得したビジネススキルです。

    また、失敗から学び改善した経験もアピールできます。求人内容や仕事内容から求められているスキルを分析し、入社後に活かせる強みを伝えるとよいでしょう。

    3.企業にどう貢献できるかを伝える

    入社後にどのように成長し、業績に貢献していきたいかを自分なりのビジョンをもって自己PRをするとよいでしょう。

    第二新卒は、採用する企業から見ると若手の人材です。実務的な即戦力というより、将来活躍できそうな人材かどうかを評価しているといえます。やる気や熱意といった「仕事に向かう姿勢」、謙虚さや協調性などの社風に馴染みやすい「素直さ」は高く評価されやすいです。

    また第二新卒の場合、未経験の業種への転職を志望することもあるでしょう。その際も、独学や資格取得などで最低限の知識をつけて転職活動をすると、仕事に対する前向きな姿勢が伝わるといえます。将来的にやりたい仕事に向かって努力をしている姿は、良い印象を与えるでしょう。

    4.前職の批判は避ける

    第二新卒は新卒後に短期間で退職を決意しているため、退職理由は必ず聞かれます。退職理由を述べる際には、前職の批判は絶対に避けましょう。たとえ前職がブラック企業だったとしても、ネガティブな発言はマナー違反です。転職先でも、不満があるとすぐに辞めるのではないかと、敬遠される可能性もあります。

    退職理由は、志望動機につなげることがコツです。前職の経験から、志望企業の仕事内容に興味をもった理由につなげると違和感がありません。退職理由は、ネガティブな印象ではなくポジティブな印象となるように伝えましょう。

    第二新卒の自己PR例を職種別に紹介

    ここでは、第二新卒の自己PR例を職種別に紹介します。

    ▼営業職

    【例文】

    前職はアパレル会社で販売職をしていました。商品をおすすめする前に、お客様のニーズを伺うことを信条にしておりました。お客様のニーズに合わせて商品を提案することで、信頼関係ができご購入いただくことや、リピート率も上がりました。


    その結果、前年度は個人の年間目標額を120%達成しました。前職で培ったコミュニケーション力やヒアリング力を活かしニーズに合わせた提案をすることで、営業成績に貢献していきたいです。

    【解説】

    前職での仕事に取り組む姿勢や成果を具体的に説明しています。異業種への転職では、入社後の仕事内容で活かせる部分を強みとしてアピールするとよいでしょう。

    ▼事務職

    【例文】

    前職は営業アシスタントをしておりました。営業担当者の仕事がスムーズに進むように、報連相を欠かさず行いコミュニケーションを取ることを心掛けました。営業担当者への日付や数字を含む連絡は電話だけではなくメールでも送り、コミュニケーションミスが起きないよう工夫しました。


    また、毎月の請求書発行業務を担当するようになり、Excelを活用して効率化に取り組みました。今後もコミュニケーションスキルを活かし関係部署と連携をとり、業務効率化に貢献したいと思います。


    【解説】

    報連相といった基本的なビジネススキルや、Excelのパソコンスキルがあることを伝えられています。社会人としての基本的なビジネスマナーや、パソコンスキルは問題がないことをアピールできるでしょう。

    ▼エンジニア職

    【例文】

    前職は総務部で会議運営や自社ホームページの更新を担当していました。総務部では、関係部署との調整が必要な業務が多くありました。会議資料の提出期限などを早めに伝えるなど、スムーズに業務ができるように積極的にコミュニケーションを取るように心がけました。


    2年目からは自社のホームページを担当するようになり、システムエンジニア職に興味が出てきました。現在は通信教育でJavaを勉強しています。エンジニア職は未経験ではありますが、前職で培ったコミュニケーション力を活かして業務に貢献したいと思っております。積極的に知識を吸収し、1日も早くシステムエンジニアとして活躍したいです。


    【解説】

    異業種への転職の場合は、新しい職種に挑戦したい背景をアピールすると説得力があります。独学で勉強している努力は、仕事への熱意が伝わりやすいといえます。

    まとめ

    第二新卒の自己PR方法について紹介しました。第二新卒は、短い期間ではありますが、「社会人経験があること」が最大のアピールポイントです。

    入社後数年では大きな実績がない方も多いと思いますが、まずは経験したことを書き出しましょう。その中で今後の仕事に活かせそうなスキルを探すとよいです。自分の強みを発見し効果的な自己PRを作成しましょう。


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