はじめに
通勤の時にスーツ姿でリュックを背負っている方を見かけることが増えました。リュックは両手が空くため、荷物が多い時の移動には便利です。これから面接を受ける方の中には、採用面接の時にリュックを使っても大丈夫なのかと疑問をもつ方もいるでしょう。
この記事では、面接時にリュックを使用する場合の注意点とリュックの選び方について紹介します。
面接時のカバンはリュックでも大丈夫?
一般的には面接時のリュックの使用は、避けた方がよいでしょう。リュックにはカジュアルな印象があり、フォーマルな面接の場にふさわしくないと考える方もいます。企業によっては、通勤時にリュックの使用が問題なくても、大事な商談の場に行く時にリュックがNGなケースもあるのです。
面接では、話す内容も大切ですが、印象も含めた総合的な内容で評価されます。そのため、マイナスの評価を与える可能性があるものは、できるだけ避けた方が無難といえるでしょう。
面接時にリュックを使う場合の条件
面接先の企業の社風によってはリュックがNGではないケースもあります。そのような場合でもスーツ姿でリュックを使うなら、見た目のトータルバランスなどへの配慮が必要です。ここでは、面接でリュックを使う場合のポイントを紹介します。
▼スポーツ・カジュアルタイプ以外のものを選択
面接で利用するリュックは、スポーツタイプや休日に普段着で使用するカジュアルタイプは避けましょう。スポーツタイプやカジュアルタイプのリュックは、TPOに合っていないと判断されてしまう可能性があります。
また、ブランドロゴが目立つタイプのリュックも、面接官の印象を左右する可能性があります。面接で使うリュックは、ビジネスの場で使用しても違和感の少ないデザインを選ぶとよいでしょう。
▼面接室に入る前にリュックを肩から下ろす
面接室に入る前には、リュックは肩から下ろして、手で持つようにしましょう。面接室にドアがある場合、リュックはドアを開ける手と反対の手で持つとスマートに見えます。
リュックを背負ったまま入室することは、面接官に対して失礼な行為となるため注意が必要です。リュックは手で持って移動することを想定して、手持ち部分があるタイプを選ぶとよいでしょう。
▼リュックのチャックは閉めておく
面接会場に入る時には、リュックのチャックは必ず閉めましょう。チャックが開いており、中の物が見える状態は、面接官にだらしない印象を与えてしまうかもしれません。また、書類を落とす可能性や紛失する可能性もあり、チャックが開いているだけで、リスク管理ができていない人という印象を面接官に与えることも考えられます。
また面接で、書類を提出する時や資料を受け取った時など、チャックを開ける場面もありますが、その際には忘れずチャックを閉めましょう。万が一、リュックが倒れてしまった場合、中身が出てしまい面接が中断してしまうことも考えられるため、チャックは必ず閉めるようにしたほうがよいです。
▼面接室では椅子の脚にリュックを立てかける
面接室に入ったら、持っているリュックは座った椅子の横に置くか、椅子の脚に立てかけて置きましょう。面接官から置き場所の指示があった場合は、その場所に置くようにします。基本的に面接室ではリュックは床に置くため、倒れないよう自立するタイプがおすすめです。
自立しないからといって、リュックを自分の膝の上に置くことや、座っている椅子と自分の背中の間に置くことは、マナー違反です。面接中にリュックが倒れると、慌ててしまうことも考えられます。事前に面接時のリュックの置き方を想定しておくことで、当日スムーズに対応でき面接に集中できるでしょう。
面接時でも使えるリュックの選び方
最近では、スーツ姿に合わせても違和感のないデザインを採用したビジネス向きのリュックが増えてきました。ここでは、面接でも使えるリュックの選び方のポイントを紹介します。
▼黒や紺のカラーのリュック
面接で使うリュックの色は、スーツの色と合わせやすい黒や紺、または茶を選びましょう。派手な色やファッション性の高いデザインは、スーツとバランスが合わなくなる可能性があるため避けた方がよいでしょう。そのため、シンプルな無地タイプのデザインがおすすめです。
面接では、第一印象も大切です。スーツ姿で持ったときに全体のバランスが合うような色やデザインのリュックを選びましょう。
▼A4サイズが入るサイズのリュック
リュックに限らず面接に持っていくカバンは、A4サイズが入るものを選びましょう。ビジネス書類はA4サイズが基本です。履歴書など面接に持参する重要な書類を折り曲げることなく、きれいな状態で持ち運ぶことは重要です。
もし提出した履歴書が折れ曲がっていたら、大事な書類を大切に扱えない人と思われ、印象が悪くなることもあります。また、企業から渡される書類は、A4サイズより一回り大きい角2サイズの封筒に入っているケースもあります。
面接で使用するリュックはA4サイズがスムーズに取り出せるよう、A4より一回り大きいサイズを基準にして選ぶとよいでしょう。
▼ビジネスシーンにあった素材のリュック
面接時に使用するリュックは、本革や合皮、ナイロン素材などがおすすめです。スーツはフォーマルなスタイルのため、リュックもフォーマルな印象を与える素材がよいといえます。
メッシュタイプやキャンバス地のリュックは、カジュアルな印象となるため、面接では避けた方が無難です。また、雨や雪の日の移動で、リュックの中の書類が濡れないように、防水仕様もおすすめします。
また、面接では清潔感も大切です。黒系のリュックは汚れが目立ちやすいため、面接前にはお手入れも忘れないようにしましょう。
▼手提げ・肩掛けタイプのリュック
面接で使うリュックとして、手提げ兼肩掛けタイプのリュックもおすすめします。肩掛け部分が取り外せるタイプは、肩掛けを外してカバンの中にしまうと、一般的な手提げタイプのビジネスバッグに見えます。カジュアルな印象を与えてしまうリスクを減らせるでしょう。
▼手持ちとショルダーが可能な3wayリュック
ビジネス向きのリュックには、手提げバッグとショルダーバッグとリュックの3通りで使えるタイプも便利です。企業を訪問するときには、手持ちバッグにして一般的なビジネスバッグのように持ちかえて使用できます。
ショルダーバッグやリュックとして使用すると、手が空くので荷物が多い時に軽快に移動できます。しかし、シャツやスーツの特に肩周りなどにしわがつく可能性がある点は注意が必要です。シャツやスーツにしわがついた状態は面接での印象が悪くなる可能性があります。
面接に行く時は手持ちバッグとして使用し、荷物が増えた帰り道ではショルダーバッグやリュックとして使うような配慮も面接では必要といえるでしょう。
まとめ
面接では質疑応答だけでなく、服装や身だしなみなども含めた総合的な印象で合否が判断されます。カジュアルな印象はビジネスの場ではマイナスとなるため、リュックの利用には注意が必要です。
最近ではスーツに合わせやすいタイプのリュックも増えてきました。ただし採用面接には不向きな場合や理由があることも事実です。リュックを選ぶポイントをおさえて、マナーを守って使用することで面接に備えましょう。