職業訓練の面接ではここを見られている! 重視されるポイントと質問の回答例

はじめに

失業中、資格取得や技術習得のために受けることのできる職業訓練は、「希望の職に就きたい」「求職活動を行いながら自分のスキルを上げたい」という方の強い味方。職業訓練を受講するためには、職業訓練校が実施する筆記試験と合わせて面接を受ける必要があるのはご存知ですか?

今回は、職業訓練の面接で見られるポイントや不合格になる人の特徴、面接でよく聞かれる質問と回答例を紹介します。

職業訓練の面接で見られるポイント3つ

ここでは、職業訓練の面接において受講希望者のどこを見られているのか、3つのポイントを解説します。

※画像はイメージです(Getty Images)

1.就職への意欲があるか

職業訓練の面接で最も重視されているのは、受講希望者が就職への意欲を持っているかどうかです。職業訓練の存在意義は、資格取得や技術の習得を通して、求職者が就職を果たせるようにすること。よって、面接官は受講希望者の「職業訓練での学びを必ず就職につなげる」という熱意を見極めようとします。そのため、職業訓練での面接では、訓練によって身に付けた技術や知識を活かし、必ず希望の職種や業界に就職するという強い意志を伝えることが重要です。

2.就職できそうな人物か

各訓練校の面接官は、受講希望者が職業訓練を受ければ就職できそうかどうかも見ています。職業訓練を受けるにあたり、受講者は教材費を除き受講料を支払う必要はありません。それは、職業訓練校が国から支給されている奨励金によって成り立っているためです。

各訓練校に支給される奨励金の額は、訓練校に所属する受講者の就職率によって変動します。就職できそうにない人物を受講させ、就職率が低下すると、訓練校が受け取れる奨励金の額にも影響が出てしまうのです。そのため、面接官は社会人としての常識の欠如や失業保険の延長目的、希望職種とは無関係の内容を受講するなど、就職率の低下につながる可能性のある人物は避ける傾向にあります。

ゆえに面接では、最低限の身だしなみやマナーを守る、就職への意気込みを具体的に話すなど、面接官に「この人物は就職できそう」という印象を与えることが大切です。

3.職業訓練に通い続けられるか

職業訓練では、毎日通い続けられるよう意識や生活リズムが整っていることも大切です。いくら熱意や意欲があっても、生活の乱れや気のゆるみから欠席や遅刻が増えてしまうのでは訓練の意味がありません。

職業訓練では、残念なことに途中で来なくなってしまう、休みがちになってしまうという人も少なくありません。そのような事態を未然に防ぐために、面接官は面接の受け答えから、勤勉さや生活が整っているかなど、「毎日通い続けられるかどうか」を見極めようとします。

職業訓練の面接で落ちる人の特徴2つ

職業訓練の面接は、企業の面接よりも受かりやすいと思う方もいるかもしれません。しかし、面接に落ちてしまう人もいるのです。ここでは、職業訓練の面接で落ちる人の特徴を2つ解説します。

※画像はイメージです(Getty Images)

1.職業訓練を受講する必要がない人

「職業訓練を受講する必要がない」と判断された場合、面接で不合格となることがあります。職業訓練は、スキルやキャリアが不十分なために就職活動に難航したり、望む職種に就けなかったりする人のために行われるもの。

そのため、受講や就職への意欲を示しても落ちてしまったという場合は、持っている資格や職歴から「訓練を受講しなくても就職できる」と見なされた結果、不合格となった可能性が高いでしょう。

2.学校の入学試験だと思って受ける人

「職業訓練校」という通称からつい「学校の入学試験と同じもの」と思ってしまうかもしれませんが、その認識で面接を受けると不合格になってしまう可能性があります。職業訓練は、求職者の就職活動に必要なスキルの育成のために行われています。つまり、目的はあくまで「就職」です。面接官が見ているのは「訓練を受けることで就職できるかどうか」。

そのため、学校の入学試験と同じように面接に臨んでしまうと、面接官が知りたいことに答えられないという事態になりかねません。その結果、就職や受講への意欲が正しく伝わらず不合格につながってしまう場合があります。

職業訓練の面接で聞かれやすい質問とその回答例

ここからは、職業訓練の面接で聞かれやすい質問とその回答例を紹介します。合わせて、回答内容を解説しますので、面接に臨む際の参考にしてみてください。

▼職業訓練を受けようと思った理由について

「次の就職を考えた時に、自身の経歴や能力を振り返り、正社員として転職するには厳しいのではないかと思いました。そこで、専門的なスキルを身に付け就職の道をひらきたいと思い、調べる中で職業訓練について知りました。


私は〇〇を目指しているのですが、前職では必要な知識や経験を身につける機会がなく、独学にも限界があります。職業訓練で、〇〇の職に必要な△△のスキルが身に付けられると知り、今回受けようと考えました。


訓練を受け、〇〇になるチャンス、そして今後の就職活動に活かしたいと思っています」

職業訓練の面接で最も大切なのは、受講したいという意欲ではなく就職への意思を見せることです。そのため、今後の就職活動において職業訓練がなぜ必要なのかを答える必要があります。

たとえば「どうしてこの内容を受講するのか」「他の受講内容ではダメな理由」、そして「訓練を受講し何ができるようになるのか」などです。これらの内容を具体的に答えられるようにしましょう。

▼現在の求職活動状況について

「職業安定所や転職サイトなどで求人を探し、数社に応募しましたが内定はいただけませんでした。2社ほど気になっている求人もありましたが、問い合わせたところ未経験、かつ無資格では応募は受け付けられないとのことでした。


今でも求職活動は続けていますが、やはり未経験から働ける企業はあまりなく、応募はできていません」

職業訓練を受けることで求職活動が好転するのか、そして現在の就職意欲を確かめる質問です。「スキルや資格がないために希望職への採用には至らなかった」という点を強調するため、過去の求人活動で不採用になったなどの実績は積極的に話しましょう。

ただ求人を探しているだけよりも、「応募したが採用されていない」という事実により職業訓練の必要性が高まります。

▼前職の退職理由について

「仕事内容はやりがいもあり好きでしたが、長時間の残業や休日出勤が多く、心身の負担が重なり体調を崩すことが多くなったためやむを得ず退職しました」

退職理由は、どうしても暗くなってしまいがちです。しかし、無理にポジティブな理由にしようと嘘をついたりごまかしたりせず、正直に答えるべき質問でもあります。そのため、正直に退職理由を述べつつ、「仕事には意欲を持って取り組んでいた」という気持ちや、「今後はどう働きたいか」など前向きな話題や結論で締めるとよいでしょう。

▼職業訓練中に就職が決まった場合について

「もし職業訓練中に就職が決まった場合は、受講を終了し就職したいと思っています」

職業訓練は、あくまで就職が最優先。そのため、訓練の継続よりも就職を選ぶと答えるのが無難です。もしも訓練での技術習得や資格取得の修了を望む場合は、「就職先に職業訓練に通わせてもらうことは可能か相談します」という回答もよいでしょう。どちらにしても、まず就職を第一に考えた回答をするべきです。

▼職業訓練で何を学びたいか

「もし職業訓練中に就職が決まった場合は、受講を終了し就職したいと思っています」

自身が希望する受講内容で何を学べ、どんな技術や資格が得られるかを把握しておくことが原則です。志望する職種と受講内容に関連性がない場合、受講する意味がないと評価されかねません。そのため、希望する職種に就職するために受講したいという意思を明確に示しましょう。

まとめ

職業訓練の面接は、職業訓練の受講の意思よりも就職に対する意欲を見ているため、面接での回答も「就職」に向けたものにするとよいでしょう。また、職業訓練は公的資金により運営されていることから、面接官は受講者が「就職率を上げられる、もしくは下げない人物であること」「確実に受講内容を就職に活かせること」をとくに重視します。

事前に受講する予定のコース内容の把握はもちろん、面接官に就職意欲を最大限アピールできるよう準備を行うことが大切です。

今、あなたにオススメ

izaスペシャル

  1. 朝ドラ「虎に翼」4月26日第20話あらすじ 直言(岡部たかし)の無実を信じて帰りを待つ寅子(伊藤沙莉)ら、しかし逮捕はほんの皮切りに過ぎず…

  2. 朝ドラ「虎に翼」4月25日第19話あらすじ 花岡(岩田剛典)は梅子(平岩紙)に謝罪、寅子(伊藤沙莉)とも本心を語り合い絆を深める

  3. 朝ドラ「虎に翼」戸塚純貴演じる轟の人気急上昇 「#俺たちの轟」爆誕でXトレンド入り  「おかえりモネ」の「俺たちの菅波」思い出す声

  4. 朝ドラ「虎に翼」轟(戸塚純貴)と花岡(岩田剛典)は同郷だった! 脚本・吉田恵里香さんの補足ポストに視聴者納得

  5. 「くる恋」「アンメット」「9ボーダー」さらには月9「366日」も…!? 春ドラマ3作品の共通点に「こんな被る?」「まさか遥斗も」

今、あなたにオススメ