NTTドコモが昨年10月から展開している「エコノミーMVNO」の認知が広がらず、4人に3人が「全く知らない」ことが明らかになった。使い方次第ではスマートフォンの月額料金を1000円以下に抑えられる格安スマホの魅力と、ドコモブランドのサービスが合体した“いいとこ取り”のサービスだが、まだ認知が十分ではないようだ。
エコノミーMVNOとは、格安スマートフォンの事業を手掛ける仮想移動体通信事業者(MVNO)とドコモが連携するサービス。現在はMVNOのNTTコミュニケーションズ(OCN モバイル ONE)とトーンライフスタイル(トーンモバイル)が参加している。
ドコモは4G・5G通信で大量のデータ通信量を使う人向けに「ギガホプレミア」などのプランを用意し、月間のデータ使用量が20GBまでのユーザーを想定したネット契約プラン「ahamo(アハモ)」を展開しているが、エコノミーMVNOでは月間データ使用量が3GBまでで利用料金を大きく抑えたいユーザーの獲得を狙っている。また、ドコモショップで手続きができるほか、ドコモの「dポイント」と連携しているといった特徴もある。
モバイル端末などの調査を行うMMD研究所がエコノミーMVNOの利用状況を調べたところ、3万人のうちドコモのエコノミーMVNOを「全く知らない」が75.6%に上った。認知度は24.4%で「サービス名は分かるが内容は知らない」が12.4%、「現在利用している」は1.3%にとどまった。
エコノミーMVNOに「関心がある」と回答した264人に、エコノミーMVNOの魅力を聞くと「低価格・低容量」「ドコモと同じエリア」といった反応が多く、エコノミーMVNOの特徴である「dポイントがたまる」「ドコモカウンターがある店舗で契約できる」を上回った。
また、エコノミーMVNO以外で利用を検討している639人に、検討中の通信会社や通信プランを聞くと、ahamoが最も多く、楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT Ⅵ)、povo(KDDI、au)と続いた。
調査は2月3日~7日、インターネットで行った。