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通勤ラッシュが生まれて100年 コロナ禍で大きく変わる鉄道会社の経営戦略

間もなくWHOが新型コロナウイルス感染症の流行を「パンデミック」と宣言してから2年が経過する。第5波が終息した昨年10月から12月は全国の感染者数が200~300人程度まで減少し、このまま日常が帰ってくるのかという淡い期待を抱かせたが、年明け早々第6波が到来し、感染者数は急激に増加。2月5日には全国で過去最多となる約10万人の感染者が報告されている。

マスク姿の通勤する人々。通勤ラッシュが生まれて約100年。コロナ禍で鉄道会社の経営戦略も大きく変わってくる(前川純一郎撮影)
マスク姿の通勤する人々。通勤ラッシュが生まれて約100年。コロナ禍で鉄道会社の経営戦略も大きく変わってくる(前川純一郎撮影)

感染状況に一喜一憂する鉄道業界

感染状況に一喜一憂しているのが、人々の移動によって成り立っている鉄道業界だ。JR東海は2月17日の社長会見で、東海道新幹線の2月1日から16日までの利用者数がコロナ前の2019年2月と比較して約65%の減少だったと発表した。

第3四半期(昨年10~12月)は2019年度同期比で約40%減、年末年始に限れば20%減の水準まで戻っていたが、オミクロン株の流行で振出しに戻ってしまった。同様にJR東日本とJR西日本も年末年始の新幹線利用は23~24%減まで回復していたが、1月と2月で大幅に落ち込んでいる。

コロナ禍以前、運輸収入のうち新幹線が占める割合はJR東海が9割、JR西日本が5割、JR東日本が3割だった。それが2020年度はJR西日本が4割、JR東日本が2割まで減少している(売り上げのほとんどが新幹線のJR東海だけは大きな変動はない)。つまり在来線以上に新幹線の落ち込みが激しいというわけで、新幹線の回復無くして業績の回復は無いのが実情である。利用者は戻って来るのだろうか。

各新幹線の利用者数は感染状況(言い換えれば人々の不安)を如実に反映している。最初の緊急事態宣言が発出された2020年度第1四半期(4~6月)は前年度同期比で約80%減となったが、第2波のあった同第2四半期(7~9月)は64~68%減、感染状況が落ち着いた同第3四半期は50~54%減まで回復した。

しかし年始早々に第3波が急拡大した同第4四半期(1~3月)と、約1カ月おいて第4波が訪れた2021年度第1四半期は再び63~68%減に転落する。デルタ株による第5波が訪れた同第2四半期もほぼ横ばいで、前述の通り第3四半期、第4四半期へと至っている。

逆に大きな変動がないのが定期利用者だ。多くの企業が緊急避難的にテレワークを導入した2020年度第1四半期を除けば、この1年半、感染状況に関わらず利用者数は大きく変わっていないのである。

ただ減少率は各社まちまちだ。2020年度第2四半期から2021年度第3四半期までの数字(JRは輸送人キロ、私鉄は輸送人員)を追ってみると、JR東日本は期間を通じて25%前後減少しているが、JR東海とJR西日本は15~20%の減少だ。


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