20代の若者の多くが無料のメッセージ送信ができるスマートフォン向けアプリで通話していることが24日、一般社団法人日本ユニファイド通信事業者協会(東京)の調査で分かった。4人に3人が「(携帯電話と比べて)品質が悪くてもスマホアプリを利用したい」と回答。若い世代を中心にLINE(ライン)などの無料スマホアプリを使った通話が普及していることが浮き彫りとなった。
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調査は昨年11月、全国20~69歳の男女520人を対象に実施した。それによると、週1回以上携帯電話で通話する人の割合は55.1%。LINEなどのスマホアプリ通話が36.5% と続き、固定電話は24.1%にとどまった。スマホアプリ通話の使用頻度は週に平均1.6日。「2週に1日以下の頻度」が29.6%で最多だった。
世代別では20代でスマホアプリ通話を週1回以上利用する人が46.3%と携帯電話での通話(37.9%)を上回った。通信コストや利便性などのメリットを感じている人も多く、スマホアプリを使った通話が主要な通話手段になりつつあることがうかがえる。
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スマホアプリと携帯電話の通話の品質については、「スマホアプリの通話品質は携帯電話の品質と変わらない」と考える人が49.4%で、「スマホアプリの通話品質は携帯電話の品質よりも悪い」(43.3%)とほぼ拮抗(きっこう)している。ただ、「スマホアプリは携帯電話の品質よりも悪い」と回答した人に、品質が悪くてもスマホアプリを利用するかどうか尋ねたところ、75%の人が「利用したい」「やや利用したい」と利用の意向を示した。
一方、電波が入らない「圏外」の場所では規制によって実質的に緊急通報ができないのが現状。調査ではこれを不便だと思う人の割合が89%に上り、Wi-Fi経由でも緊急通報ができる方が良いと答えた人の割合も91%に達した。