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1日で38%下落…値動き激しい暗号資産 それでも投資したい人に知ってほしい「歯止め利かない金融商品」の実像

1. トレンドを掴み、底打ち感を確認して購入する

暗号資産は株式と違い、企業利益などに基づく適正(理論)価格を分析するアナリストや、それを判断材料として保有する投資家がいません。暗号資産の価格水準を決める経済的な要因(いわゆるファンダメンタルズ)を見いだしにくく、妥当と思われる価格水準を共有することができません。そのため、「皆が買うから買う」「皆が売るから売る」といった投資家心理が価格に現れやすく、上昇トレンドや下降トレンドを形成していきます。

暗号資産の初心者は、年単位の時間軸で生じる上昇トレンドや下降トレンドをつかみながら、下降トレンドの底打ち感を確認して購入することがポイントとなります。ただ、底打ち感の確認を見誤ると、さらに価値が下落していくこともありますので「常にリスクを抱えながらの判断」となります。

また、上昇トレンドに乗った後は、深追いせず、ある程度の利益が確認できたところで売却するとよいでしょう。

2. 金(ゴールド)と同様に金利変化の影響を受けやすい

金利が低下すれば、金利収入を期待する投資家にとって、債券(株式と並び投資の中核)を保有する魅力が落ち、金利収入のない暗号資産の魅力が相対的に増します。金利の低下は、暗号資産の上昇につながると見る投資マネーが流れ込みます。金利を生まない金(ゴールド)と同じロジックが働きます。

新型コロナで経済活動が停滞するなか、2020年前半からの各国中央銀行の金利引き下げや異例な金融緩和マネーの大量流入で、冒頭で触れたビットコイン価格の急上昇が生じました。中央銀行のテーパリングや金利の引き上げは、その真逆の動きとなります。

3. 暗号資産価格の上昇・低下の背景を理解する

暗号資産のマーケットは、株式などに比べて日が浅く規模が小さいため、需給の変化に敏感に反応する傾向があります。需給の変化は、インターネットで伝えられたうわさや報道などにより生み出されることも少なくありません。過去2年ほどの主な事例を見ていきます。

《過去の上昇事例》


2020年10月

米ペイパル社が暗号資産によるオンライン決済構想を発表

→2021年3月、約2900万の加盟小売店で暗号資産による決済サービス開始


2021年3月

米テスラ社がビットコインでのテスラ車購入を可能にすることや、同社がビットコインを資産の一部に組み入れることを表明

《過去の低下事例


・2021年5月

米テスラ社が環境負荷への懸念からビットコイン決済の停止を表明(※)


随時

各国政府は、テロへの資金供与やマネーロンダリングなど犯罪への利用に神経を尖らせ、規制や課税の強化を発動


2021年5月

中国政府がマネーロンダリングや環境破壊の食い止めを理由に暗号資産のマイニングを禁止


※暗号資産は、システムを維持するマイニング処理(暗号資産の取引内容を承認し、取引台帳に最新の取引内容を追加する作業等)で大量に電力を使用

4. 1日で38%下落…暗号資産には価格急変時のストッパーがない

暗号資産の価値(価格)変動には、上限値や下限値といったストッパーが設定されていません。日々の価値(価格)も荒れやすく、過去にはWHO(世界保健機関)が新型コロナウイルスの流行がパンデミック状態であることを正式に宣言した2020年3月12日にビットコイン価格は約38%下落しました。2022年以降のビットコイン価格を見ると、最大上昇率は約13%(2月4日)、最大低下率は約11%(1月21日)、このレベルの上下の動きが、月に3、4回生じることもあります。

株式投資やFXなどはストップ安やストップ高によって一日あたりの値動き幅などが設定されていますが、暗号資産にはこのような仕組みはありません。急上昇で大きな利益を出すこともありますが、急低下で大きな損失を抱えることもあります。

暗号資産は「余裕資金」で購入するのが鉄則

有名人を起用する暗号資産の広告が気になる人もいるでしょう。十分に理解できたところでトライする場合も、指摘した注目点・留意点を念頭において、何度も言うようですが、失っても生活に影響のない余裕資金で取り組んでいただきたいと思います。




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