はじめに
退職願を出し退職することが決まったら、次は退職届を作成します。退職届の作成は人生に一度あるかないか。どのような用紙を使って書けばいいのかと悩むことも多いでしょう。
しかし、退職届を作成するのに特別な用紙を探して購入する必要はありません。身近なお店で買えるものばかりなので、マナーを守りきちんと用意しましょう。本記事では退職届の用紙の選び方や作成のポイントを紹介します。
退職届の用紙の選び方
退職届の用紙は便箋などなんでもいいわけではありません。マナーに沿って退職届を作成するのにふさわしい用紙を用意しましょう。
▼用紙のサイズに関して
退職届の用紙のサイズは一般的に「B5」か「A4」サイズを使用します。どちらを使用してもビジネスマナーとしては問題ありません。B5サイズで作成すればコンパクトに仕上げられるので、封筒に入れた状態でもスーツのポケットに入れて持ち運べるというメリットがあるでしょう。また、上司が忙しかったり、人目につかないところで会う機会がなかったりと、退職届を渡すタイミングが難しい場合はいつでもさっと出せることも利点です。
A4サイズはB5サイズに比べて家庭に常備していることも多く、手軽に作成できるというメリットがあります。退職届は自宅プリンターで印刷する場合も多いため、A4サイズで作成するケースも多くあります。
▼用紙の種類に関して
退職届を作成する場合にふさわしい用紙の種類は、大きく分けて4つあります。
1.コピー用紙・白紙便箋
まずは一般的なコピー用紙や白紙の便箋が挙げられます。ただし、コピー用紙は値段によって厚みにばらつきがあります。裏が透けてしまうような薄いコピー用紙はあまり退職届を作成するのに向いているとはいえません。できれば、ビジネスで使用できるレベルの厚みのあるコピー用紙を使用しましょう。
また、白紙便箋を使う場合は、真っ白のものを選び、イラストの入っていないものにしましょう。ビジネスの場で使用するものですから、デザイン性の高いもの・イラストが描かれているものは不向きです。
2.罫線入りの便箋
白の便箋の中でも白紙のものだけでなく、シンプルに罫線が入っているデザインならビジネスの場でも使用可能です。ただし、罫線の色は派手な色ではなく黒やグレーなど紙になじむ落ち着いた色合いのものを選ぶようにしましょう。
この場合も、イラストが入っていないかしっかり確認しましょう。小さくてもイラストが入っているものはビジネスの場においてはNGです。
3.退職届専用の用紙
「履歴書」のように「退職届専用の用紙」というものも販売されています。この用紙であれば用紙選びに苦戦することなく作成が可能です。商品によって異なりますが、封筒とセットになり退職届のテンプレートや書き方の説明がついているものもあります。
4.会社の所定のフォーマット
会社によっては、所定のフォーマットで記入が必要な場合もあります。会社が独自の退職届を作っているケースです。この場合、上司から指示されることが多いでしょうが、指示がない場合でもフリーフォーマットでいいのか否かは先に確認しておきましょう。就業規則を確認するか、もしくは会社の人事部などに確認をするといいです。
退職届の用紙はどこで買える?
紹介してきた通り、退職届に使用する用紙は特別なものではありません。そのため、以下のような場所で手に入れることが可能です。
- 文房具屋
- スーパーや100均などの文具コーナー
- コンビニ
- ネット通販
近くにお店がない・近くのお店では取り扱っていないという場合は、ネット購入がおすすめです。ただし、ネット注文の場合は商品到着までに日数がかかります。いつまでに提出しなければならないのか逆算し、間に合うように注文しましょう。
退職届の封筒の選び方
退職届の用紙で気を付けなければならないのは、便箋だけではありません。封筒のサイズや種類についてもきちんとビジネスマナーに則したものを使用する必要があります。
▼封筒のサイズに関して
封筒のサイズに関しては、退職届のサイズによって好ましいサイズが異なります。退職届を三つ折りにして入れるときに、最もすっきりと収まる適したサイズを選ぶ必要があります。退職届をB5サイズで作成したのであれば「長形4号」、A4サイズで作成した場合は「長形3号」のサイズを選びましょう。
ただし、退職届を郵送で提出する場合は注意が必要です。退職届を郵送する場合は、退職届を封筒に入れた上で、それをまた郵送用の封筒に入れて送ることになります。さらに、そこには添え状の同封が必要です。
そのため退職届を入れる封筒のほかに、郵送用の封筒としてそれぞれもう一回り大きなサイズを選ばなければなりません。長形4号の封筒に退職届を入れた場合、郵送用の封筒は「長形3号」がおすすめです。長形3号の封筒に退職届を入れている場合は、郵送用の封筒として「角形5号」も用意しましょう。
▼封筒の種類に関して
退職届を入れる封筒を選ぶ際に気を付けるのは、サイズだけではありません。次の3つのことに注意して封筒を用意しましょう。
1.色は白を選ぶ
まず、便箋同様に封筒の色は「白」を使用します。茶封筒も適しているように思われますが、基本的に一般事務で使用されるものであり、退職届などの正式書類を封入するのにふさわしくありません。また、便箋を選ぶ際と同様に白であっても紙質がかなり薄かったり、再生紙だったりという封筒は退職届の封筒には向きません。ある程度しっかりとした厚みのある用紙で作られた封筒を使用しましょう。
2.郵便番号枠がないものを選ぶ
退職届に使用する封筒は、郵便番号の枠が書かれていないものを使用します。何も考えずに郵便番号用の赤枠がついている封筒を選んでしまうという失敗談もよくあります。「白」でしっかりとした質感かつ、「郵便番号の枠がないものを選ぶ」ときちんと覚えておきましょう。
3.中身が見えないものを選ぶ
退職届はセンシティブな内容が書かれた書類です。そのため、基本的に封筒に入れた状態で外から見て中が透けて見えないように、中が二重になっているものを使用します。実際に退職届を入れた後も、透けていないか念のためチェックしましょう。
まとめ
退職届は、お世話になった会社に最終的な自分の意思を表す書類です。最後の最後であなたのイメージがダウンしてしまってはとても残念です。細かく感じるかもしれませんが、便箋や封筒のデザイン・種類に気をつけなければなりません。
今回紹介したことを参考にし、きちんとビジネスマナーに則した方法で退職届の用紙や封筒を用意し、会社に提出しましょう。