山にも電動アシスト広がる? パナソニック開発の「日本人向けe-MTB」を先行試乗

    自動でアシストを調整する「オートモード」が秀逸

    そんな同社が新ブランドの第1弾として発表したe-MTB「ゼオルトM5」のコンセプトは、「日本人が日本のフィールドで走るためのe-MTB」だ。

    「ゼオルトM5」(ブルブラック)。カラーはもう一つのスターライトシルバーとの2色展開。フレームサイズは360ミリ(適応身長157~170センチ)と420ミリ(同170~180センチ)の2サイズ(パナソニック提供)
    「ゼオルトM5」(ブルブラック)。カラーはもう一つのスターライトシルバーとの2色展開。フレームサイズは360ミリ(適応身長157~170センチ)と420ミリ(同170~180センチ)の2サイズ(パナソニック提供)

    海外ブランドが中心となるMTB市場は欧米人の体型を前提としたサイズ展開であるため、小さいサイズでも日本人の体型に合わないケースがある。同社が行った調査では海外ブランドのスポーツバイクを購入した人のうち3割弱が「サイズが大きいと感じている」という実態も浮かび上がったという。

    そこでサイズの問題を解消するために採用したのが、欧米で主流の29インチより小さい27.5インチのホイール(車輪)をベースとしたフレーム設計。搭載するバッテリーを海外仕様よりも短い「国内限定モデル」に開発し直すことで、フレームを縮小する余地を作った。フレームは2サイズを展開し、適応身長は157センチから183センチまで幅広く対応する。

    アシストモードは最も強い「ハイモード」、ペダルを踏み込む力に応じて自動的にアシスト力を調整する「オートモード」、省エネモードの「エコモード」の3つ。急な勾配にも対応できる最大トルク90Nmのパワフルなハイモードもさることながら、試乗で驚いたのは「オートモード」機能。坂の勾配やコーナリング等、トレイルの緩急に合わせて自動でアシスト力が切り替わり、その都度最適な走りにアレンジしてくれる。これなら変化に富んだトレイルに慣れていない人でも快適な走行を楽しめるだろう。

    さらに急峻な山岳地形を特徴とする日本のフィールドを考慮し、上り下りがしやすいように乗車しながらサドルの高さを簡単に調整できる「ドロッパーシートポスト」を標準搭載した点もポイントが高い。

    ゼオルトM5の価格は税込みで44万2000円。初年度の販売台数は300台を目指す。「ゼオルト」シリーズでは、今後ロードバイクやクロスバイクモデルも展開する予定。今回のゼオルトM5は高価格帯だが、「ロードバイクやクロスバイクでは価格を抑えたモデルも開発予定」(開発担当者)だという。


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