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放ったらかしでもプロ並みに? 低温調理器「BONIQ」が15万台も売れた理由

ITメディア

家庭用の低温調理器が密かにブームになっている。その火付け役ともいえるのが、2017年4月にクラウドファンディング「Makuake」(マクアケ)で初登場し、約1300万円を集めた家庭用低温調理器「BONIQ」(ボニーク)シリーズだ。(ITmedia)

シリーズ累計で15万台を突破したという家庭用低温調理器「BONIQ2.0」
シリーズ累計で15万台を突破したという家庭用低温調理器「BONIQ2.0」

20年1月には飲食店での利用を想定した「BONIQ Pro」(ボニーク プロ)が発売され、12月には機能性などがレベルアップした家庭用の「BONIQ2.0」も登場。シリーズ累計の販売数は15万台を突破(22年2月下旬時点)し、健康意識が高い人やアスリートにファンが多いという。

ボニークシリーズを開発・発売する葉山社中(神奈川県葉山町)の羽田和広社長にビジネス戦略を聞いた。

目指すのは“キッチンに置きたい”低温調理器

葉山社中が現在、取り扱うのは3万2780円の「ボニーク プロ」と2万2000円の「ボニーク2.0」。低温調理とは、加熱が難しいとされるたんぱく質を科学的に最もおいしくなる温度で調理する調理法だという。

そのため、レシピに沿った温度、時間、容量で調理すれば、やわらかくクオリティーの高いローストビーフや鶏むね肉などが簡単にできあがるそうだ。そのほかに、魚料理、野菜、スイーツなどにも使える。

「ボニーク プロ」は、1200ワットの高い電力とアルミを使った高級感のあるボディデザインが特徴で、最大で20リットルの容量まで一度に調理できる。一方、「ボニーク2.0」は、プロ仕様から若干グレードを落とした家庭用だ。電力は1000ワットで最大容量は15リットル。外観の素材は樹脂を使っているが、安っぽく見えづらいマットな質感にこだわったという。

いずれも、水深1メートルに30分沈めても浸水しない防水機能付きで、本体を洗うことができ、Wi-Fi接続機能により、専用のアプリと連携することで遠隔操作も可能だ。また、本体にマグネットが仕込んであり、ほうろうなべや冷蔵庫にくっつけることもできる。

「当社が目指しているのは、インテリアにこだわりのある方がキッチンに置きたくなる製品です。というのも低温調理器は機能で大きく差別化するのは難しく、どのブランドの製品でも、例えば60度で1時間加熱したら、ほぼ同じ味になるはずです。だからこそ、スタイリッシュな形状、デザインでブランド価値を高める努力をしています」(羽田氏)

海外の展示会でヒントを得て、自社で開発

2016年に葉山社中を創業した羽田氏は、当初、海外ブランド製品を日本で販売する総合代理店ビジネスを想定していた。そのために海外の展示会を回るなかで低温調理器を見つけ、その機能性に魅了されたという。

「ドイツの展示会でスリムな棒状の低温調理器を見つけ、ユニークだなと思い、購入して使用してみました。そうしたら、普段料理をまったくしない僕でもレストランで食べるような味に仕上がった。そのことにすごく感動して、日本で広めたいと考えました。当時、このようなデザインの製品を正規で販売している企業はありませんでした」(羽田氏)

そこで、正規代理店として海外の低温調理器を発売しようと考えたが、販売元の企業は日本展開に興味を示さなかった。さらに、日本で発売する場合、電圧やコンセントのプラグなどを日本仕様に変えなければならず、その開発や版権の費用がかかる。発注ロットも数千個からと大きく、原価が倍近くになる計算となり、それらが壁となった。

「低温調理器の技術自体は革新的なものではなく、技術を持つ工場さえ見つければつくることができる。それならば自社でイチから開発しようと思い、中国で工場を探し、最もレスポンスと仕上がりがよかった工場と契約しました」(羽田氏)

当時、羽田氏は低温調理器の専門的知識を持っていなかったこともあり、機能性は最低限にとどめ、革新的なデザインに焦点を当てて商品を開発。17年4月にマクアケで初代の「ボニーク」を発表すると、1300万円以上の資金が集まった。この反応に手応えを感じ、ファーストモデルを商品化。その後、「ボニーク2.0」の発表時もマクアケでプロジェクトを立ち上げ、1億6000万円を超える資金を集めている。

検索1位、国内最大級の低温調理レシピサイト

クラウドファンディングで注目を集めたあと、順調に販売数を伸ばしているボニークシリーズ。利用者層は30~40代がメインで、男女割合は半々程度、家族で利用する人のほか、アスリートの愛用者も多いようだ。


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