経営難に陥っている自動車部品大手マレリ(旧カルソニックカンセイ)が再建に向け、私的整理の一種である「事業再生ADR」を申請する方針を固めたことが28日、分かった。主力のみずほ銀行など全ての取引先金融機関が、計1兆円規模に上る債務の一部を減免する方向で協議する。マレリは3月1日にも第三者機関に申請する方針だ。
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マレリは申請後、7日をめどに債権者集会を開く予定。金融機関が放棄する債務の金額は今後の交渉で詰める。
金融機関は、自動車関連産業が揺らげば国内経済や雇用への影響が大きいと判断し、協調支援することで一致したとみられる。ADRを活用した再生計画の策定には全ての金融機関の同意が必要で、海外銀行の理解を得られるかどうかなどが焦点となっていた。