ウソや本音がバレる瞬間 自分の「顔」に無頓着な人がしがちな残酷な失敗

伝え方や言い回しを変えると、自分を取り巻く環境が変わり、やってくるチャンスも変わっていきます。皆さんは自分のコミュニケーションに自信がありますか? この連載ではコミュニケーション研究家の藤田尚弓が、ビジネスシーンで役立つ「最強のコミュニケーション術」をご紹介していきます。

あなたの本音がバレる瞬間

第38回のテーマは「本音がバレるとき」です。無意識でやっている表情や行動には、本音が見え隠れします。自分ではバレていないつもりでも、人から見ると本音が透けて見えるというのはよくある話です。裏表がないのが一番ですが、相手を傷つけないようにしたり、場の空気に合わせたりといったコミュニケーションは人間関係を円滑にしてくれます。

うまくやっているつもりでも、ふとした瞬間に本音がバレているのを皆さんはご存知でしょうか。どんな点に気をつけるとよいのか。具体例と対処法をご紹介します。

私たちは「自分のために」日常的にウソをつく

アメリカの大規模調査によると、成人の約4割が1日に数回嘘をついているそうです(*1)。嘘というとピンとこないかもしれませんが、社会人として「相手に合わせる」「カドを立てないようにする」といった方略は、皆さん意識せずに使っているのではないでしょうか。

このような嘘は、むしろ人間関係を円滑にしてくれるコミュニケーションですが、私たちは「人のためになる嘘」よりも「自分のための嘘」をつくことが多いようです。どんな嘘をついたかの研究では、他者利益の嘘が25%だったのに対し、自己奉仕的な嘘は67%でした(*2)。

多少「盛って話す」というのもよくあるケースだと思います。自己紹介でどれくらいの嘘をつくかを調べた研究では、10分間で平均2.18回嘘をつくという結果がでています(*3)。意識していないかも知れませんが、私たちは決して本音や真実だけで生きているのではなさそうです。

私たちは「人のためになる嘘」よりも「自分のための嘘」をつくことが多い(画像はイメージです/Getty Images)

本音が漏れている? 無意識の「非言語コミュニケーション」とは

裏表なく、本音で話せるのが一番ですが、多少嫌なことがあってもストレートには出さないことは、集団でうまくやるコツと言えるでしょう。でも、皆さんの「嫌だ」という本音が無意識のうちに伝わってしまうこともあります。よくある具体例をご紹介します。

・本当は嫌だという気持ちが伝わってしまうケース

子育てや介護などで、残業ができない同僚に今日も仕事を頼まれました。仕方がないことはわかっていますが、そのたびにカバーするあなたは大変です。快く引き受けようと思っているものの、今日は見たいテレビ番組がありました。

「悪いんだけど、母の具合がよくなくて。今日も残業代わってもらえないかな」


「えっ…。いいよ。大変だね」

「えっ」という一言は、驚いたときなどにも使われるので本音はバレていないと思うかも知れません。しかし「いいよ」までの間や、一瞬見せる曇った表情などから「嫌だな」と思っていることが相手にバレる可能性が高いシーンといえるでしょう。

・実はヤル気がないのが伝わってしまうケース

量の多い作業を任されました。時間と手間がかかりそうです。上司には「勉強になるので、逆に楽しみです」と伝えたあなたですが、作業しようとすると、面倒でどうしてもモチベーションがあげられずにいます。

「(さぁ、やらなきゃな。)…ふぅぅっ(溜息)」

無意識のうちに出ている溜息。近くの席にいる人には、思った以上に気になるものです。作業中に何度も溜息をついてしまうと「ヤル気がない」「疲れている」などネガティブな状態だと思われやすくなります。

・イラだっているのが伝わってしまうケース

部下が作った資料はミスだらけでした。教えて直してもらうことも考えましたが、繁忙期でそんな時間をとることができません。とりあえず今回は自分が修正をして間に合わせることにしました。部下を傷つけないよう接したつもりです。

「すみませんでした。直しますので、どこが悪いか教えていただけますか」


「いや、いいよ。俺が直しておくから」(無意識に貧乏ゆすりをしながら作業)

よかれと思って自分が仕事を引き受けたものの、それによって時間が奪われ、苛立ってしまうということもあるでしょう。大人として顔に出さないように気をつけていても、貧乏ゆすりなど無意識に発信してしまっている非言語コミュニケーションが、あなたのイライラを周囲に伝えることもあります。

目は口ほどにものを言う!? 自分の表情に無頓着な人の失敗

自分が周囲からどのように見えているか、気にしている人もいると思います。しかし、自分がどんな表情をしているか、常にコントロールすることはできません。ふとした瞬間に出してしまう表情が、無意識のうちに本音を伝えてしまうというのは、ある程度仕方がないことだと言えるでしょう。

しかし、自分の表情にあまりにも無頓着な人もいます。過剰な演出をする必要はありませんが、周りの人を不快にしないような表情を心がけたいものです。

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