6日に期限を迎える新型コロナウイルス対策の蔓延(まんえん)防止等重点措置について、群馬県は2日、期間の延長を政府に要請した。同日の対策本部会議で決めた。足元では病床稼働率が5割を超える「高止まり」状態が続いており、重点措置を解除せず再延長によって封じ込めを目指すべきだと判断した。
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重点措置は当初、1月21日から2月13日まで適用され、その後、今月6日まで期間が延長された。2度目の延長後の措置内容や期間、地域は政府と調整の上で正式決定されるが、時短要請などが継続される方向だ。
山本一太知事は記者団に、「県民の命と健康を守る観点から延長を決めた。次回は解除できるよう、全力で努力する」と語った。
県によると、感染力が強いオミクロン株の蔓延に伴い感染が急拡大。日ごとの新規感染者数は2月3日に過去最多の1192人を記録した。その後、1週間平均の1日当たり新規感染者数は634・7人(2日)にまで減ったが、山本知事は「ピークアウトしたとはいえない」と指摘した。
1日時点の病床稼働率は53・2%と高止まりしており、入院患者は重症化リスクのある高齢者の占める割合が高い。同日時点で21・6%の重症病床稼働率が今後上昇する恐れがあり、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が懸念される状況が続いている。
また、山本知事は解除を見送る判断の背景として、ワクチンの3回目接種の接種率が27・9%にとどまり、「接種が遅れている」ことを挙げた。オミクロン株の派生型「BA・2」による再拡大など不安要素も指摘される。