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福岡県、転院円滑化へ対策 

新型コロナウイルスの蔓延防止等重点措置を解除する方向で調整している福岡県では、爆発的な感染拡大に伴い病床使用率が一時、9割近くまで上昇した。新型コロナから回復後も引き続き入院が必要な患者の一般病床への転院が滞ったことが要因の一つで、県や福岡市は病床の効率的な運用を図るため対策に乗り出している。

同県内の病床使用率は、年明けには2%程度だったが、感染者の急増によってピークには86・7%にまで達した。現在も依然として高い水準にはあるものの、低下傾向は続き、6割程度にまで改善した。

病床使用率上昇の大きな要因となったのが転院の停滞だ。

県によると、最近では入院患者の9割近くを60代以上が占める。高齢になるほど入院期間も長くなる傾向にある。

県などは、コロナから回復し、退院基準を満たした後も、基礎疾患の悪化などで引き続き入院が必要な場合は、コロナ病床から後方支援病院の一般病床に転院させることで、コロナ病床の効率的な運用を目指している。

しかし従来、転院の調整は医療機関同士で行っていたのが、感染者が急増する中で調整が追い付かなくなった。さらに、もともと入院患者が多い冬の時期も相まって、後方支援病院での受け入れが進まなかった。

こうした状況の打開に向けて県は、医療機関同士による円滑な転院調整を促すためのシステム運用を始めた。県内176の後方支援病院について、コロナから回復した患者を転院させる医療機関側が病床の空き状況や患者の受け入れ条件などの情報をウェブ上で一覧できるようにした。

服部誠太郎知事は「後方支援病院の情報を『見える化』することで病床の回転率を上げ、医療逼迫(ひっぱく)を防いでいきたい」と話す。

一方、福岡市は「病院同士では限界がある」として、後方支援病院の状況を把握する市が間に入って転院を調整する仕組みを導入した。具体的には市が、医療機関から転院の依頼を受け、後方支援病院とマッチングさせる。市職員と医師が連携して対応にあたっている。

行政による転院調整は医療現場からも要望が上がっており、同市が率先して動き出した。同市は、市が調整を担うことで「治療以外にかかる医療機関の負担を減らすこともできる」と指摘している。(小沢慶太)


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