公正取引委員会は3日、日本年金機構発注の「ねんきん定期便」作成業務などの入札で談合を繰り返したとして、独禁法違反(不当な取引制限)で、東洋紙業(大阪市)やナカバヤシ(同)、共同印刷(東京)など印刷業者26社に対し、再発防止に向けた排除措置命令や計約17億4千万円の課徴金納付命令を出した。
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また年金機構についても、平成28年1月に「談合がある」との情報を得ながら、公取委に通報しなかったなどとして、対応の改善を要請した。
公取委によると、他に処分を受けたのは、トッパン・フォームズ(東京)やビー・プロ(仙台市)など。北越パッケージ(東京)は既に印刷事業を他社に譲渡しているため、排除措置命令はなかったが、課徴金納付命令は受けた。
各社はねんきん定期便や振込通知書などの作成や発送に関する入札で、遅くとも平成28年5月以降、公取委が立ち入り検査した令和元年10月まで、談合により受注調整していた。