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ゴーン被告主導の拡大路線から転換、電動化加速する日産

東京地裁は3日、元日産自動車会長カルロス・ゴーン被告の役員報酬過少記載事件で、法人としての日産に有罪判決を出した。事件を受けて日産は、毀損したブランドを復活させるため、ゴーン被告が主導した拡大路線から転換。脱炭素化に向けて電気自動車(EV)開発など電動化を加速させたい考えだ。令和4年3月期は3年ぶりの黒字を見込むが、世界的な半導体不足が長期化するほか、ロシアによるウクライナ侵攻など地政学リスクもあり、復活への道のりは平坦ではない。

日産自動車グローバル本社=横浜市西区
日産自動車グローバル本社=横浜市西区

令和元年12月からの内田誠社長体制で、日産は固定費削減など構造改革に取り組みながら、新型車を相次いで投入。ハイブリッド車(HV)の独自技術「e-POWER(イーパワー)」も全面改良した。

ゴーン被告は、平成22年に発売した小型EV「リーフ」に注力し、電動化の牽引役としてアピールしたが、EV市場では新興メーカーの米テスラが台頭。販売台数で日産を引き離している。

日産は昨年11月、EVを中心とした電動車の開発や生産に今後5年間で2兆円を投じる計画を示した。航続距離を大幅に伸ばせる次世代の「全固体電池」を自社開発し、2028(令和10)年度に実用化。三菱自動車、フランス大手ルノーとの3社連合で共同活用し、EV普及の課題となっている価格を抑え、競争力の強化を図る。

米国市場での値引き販売の抑制や円安効果が寄与し、業績は回復傾向にある。令和4年3月期の連結業績は、売上高は前期比10・8%増の8兆7100億円、最終損益は2050億円の黒字(前期は4486億円の赤字)を予想する。一方で、半導体など部品不足の影響を踏まえ、世界販売は前期比6・2%減の380万台にとどまる見通しだ。

また、ウクライナ侵攻をめぐるロシアへの経済制裁強化は、自動車各社が現地で生産や販売ができなくなるリスクを高め、日産の業績回復に冷や水を浴びせる可能性もある。(宇野貴文)


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