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国連総会、非難決議採択 ロシアの孤立浮き彫りに

【ニューヨーク=平田雄介】国連総会(加盟193カ国)は2日の緊急特別会合で、ウクライナに侵攻したロシアを非難し、即時撤退を求める決議案を141カ国の賛成で採択した。ロシアによるクリミア併合を認めないとした2014年の決議と比べ、反対が当時の11カ国から5カ国へとほぼ半減し、棄権も58カ国から35カ国へ大きく減った。今回の決議は、ウクライナの領土を「侵略」したロシアの国連憲章違反を認めないとする国際社会の強い意志を示すと同時に、ロシアの孤立を浮き彫りにした。

ロシア非難決議の投票結果を示す国連総会の緊急特別会合=2日、ニューヨークの国連本部(AP)
ロシア非難決議の投票結果を示す国連総会の緊急特別会合=2日、ニューヨークの国連本部(AP)

2日の決議に反対し、ロシア支持の姿勢を明確に示したのはベラルーシと北朝鮮、エリトリア、シリアの4カ国。シリアの反体制運動を弾圧するアサド大統領にとりロシアは後ろ盾。エリトリアは18年まで20年間続いた隣国エチオピアとの紛争でロシア製武器を輸入していた。ベネズエラも、単純トラブルで今回は投票できなかったとされるが、マドゥロ大統領がロシアへの「強い支持」を示す。

しかし、キューバやニカラグアなど、14年決議に反対した11カ国のうち6カ国が今回は棄権に回った。ほかの4カ国はアルメニアとボリビア、ジンバブエ、スーダン。中国が今回、早々に棄権を決め、その陰に隠れることができたことが、これらの国々が「ロシアと距離を置く援護射撃になった」(シンクタンク国際危機グループのリチャード・ゴーワン国連担当部長)。

国連外交筋の間では、中国は、ロシアがウクライナ東部の親露派支配2地域の独立を一方的に承認し、軍事侵攻を始めたタイミングで「完全な支持を与えなくなった」との見方がある。

台湾を「不可分の領土」とみなし、その独立を阻止したい中国は、「領土保全と内政不干渉の原則」を強く支持してきたからだ。張軍国連大使は2日の棄権理由の説明で、最初にこの原則に言及し、これまでの演説でみられたロシア擁護の文言は影を潜めた。

一方、中国と国境紛争を抱え、ロシア製武器を購入するなど東西冷戦期から関係を築いてきたインドも棄権理由を「総合的に状況を考慮した」と述べるにとどめ、中立の姿勢を示した。

ロシアが〝旧友〟まで失いつつある一方で、2日のロシア非難決議は日本を含む96カ国が共同提案し、採決でも米欧だけでなく、アジア、オセアニア、中東、アフリカ、中南米の各地域から幅広い支持を集めた。

米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は採択後、「ロシアは孤立し、独りぼっちだ」と宣言した。

決議は、ロシアによるウクライナ侵攻の宣言や核運用部隊を戦闘警戒態勢に移行させた決断を非難し、親露派支配2地域の独立承認の撤回を要求している。


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