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緊迫するウクライナ情勢 ミラノに住むぼくが真っ先に危惧したこと

世界は大きく揺れている。いつも揺れており、この2年間のパンデミックは人々の行動や想いに影響を与えてきた。この数週間、また別の揺れ方をしている。

ポチョムキン村(c) Gregor Sailer
ポチョムキン村(c) Gregor Sailer

ウクライナ情勢に緊迫感が日に日に増していた数週間前、ミラノに住むぼくが真っ先に危惧したのは、難民流入が引き起こすさまざまな社会トラブルだった。外国人として生活する身にとって、この手の思考回路は習性のようなものだ。

2月24日、ロシア軍がウクライナに侵攻した。その際、2年前にイタリア国籍をとった息子が、戦線拡大でイタリア軍に徴用される可能性が頭をよぎる。

その後、ミラノ市内のスーパーが普段より人が多いと感じる人がでてきた。その変化はチェルノブイリ原子力発電所をロシア軍が占拠したことが関連している、と話す人が出てきた。

パンデミック直後、スーパーの棚から食品が消えたような買占めはない。だが、少なくとも「放射線汚染への恐怖心が煽られている」と解釈する人がいるのである。来店人数そのものの変化は不明だ。

思い込みかもしれない。しかし、混雑の要因をチェルノブイリにつながりを求めようとすること自体が変化なのだ。

1986年、チェルノブイリの事故で最初にスーパーからなくなったのは水だった。人々は、賞味期限の新しい食品ではなく、事故前の製造日の古い商品をあえて探して買うようになったという(1986年、ぼくはまだイタリアに住んでいなかったので、人から聞いた話だ)。

もちろん、エネルギー源の不足から生じるガス代や電気料金の値上げも頭が痛い。これはもうウクライナ問題とは関係なく、昨年から頻繁に話されていたことだ。ガスが止まることで暖房が使えないとの状況は回避できそうだとの見込みがあり、生命への危険を心配することはなかった。

しかし、今、エネルギー供給がコストの問題だけではないと認識せざるをえないニュースが飛び込んでくる。


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