• 日経平均26677.80-70.34
  • ドル円127.07127.12

<独自>政府「バイオものづくり」研究開発強化 2兆円基金活用検討

政府は、2050年に温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標の実現に向け、二酸化炭素(CO2)などを微生物に食べさせ、遺伝子操作を加えることで燃料やバイオプラスチックを効率よく生み出せる「合成生物」技術などの「バイオものづくり」の研究開発強化に乗り出す。今週開催する経済産業省の審議会で萩生田光一経産相が「国として『バイオ立国』の旗をしっかりと立てていく」として、脱炭素技術の開発を支援する総額2兆円のグリーン基金の活用を検討する方針を表明する見通しだ。

同分野で急速に開発力をつけている中国に対抗、日本として世界的な競争をリードする狙いがある。

グリーン基金の活用は、回収したCO2を食べ、さまざまな物質をつくり出せる菌である「水素細菌」などの研究開発を対象とする予定。グリーン基金は、既に再生可能エネルギーなど分野ごとに振り分けられており、残る4千億円程度の一部を充てる見込み。

政府は将来的に革新的な素材や燃料を手掛ける大手事業者などとの共同開発を通じて、バイオものづくりの中核を担う微生物の設計・開発を行うベンチャーなどの事業者育成を加速させる方針。

バイオものづくり分野は、米国が21年だけで2兆円程度の民間投資が進むなど先行するが、米連邦議会の報告書によると、中国が合成生物分野の研究開発に1千億ドル(約11兆円)以上の政府投資を行うなど猛追をみせ、世界的な競争が加速する。こうした中、日本はしょうゆやみそなど微生物を活用した伝統的な発酵技術の豊富な知見を持つ強みがあり、同分野で先頭に立ちたい考え。

今後は、微生物の遺伝子改変技術の研究開発を進めることで、CO2を原料に高機能素材を大量につくり出したり、新素材を生み出したりすることなどを狙う。

素材やエネルギーのほか、食品や医療などバイオ技術を活用した世界市場は40年までに最大で400兆円に達するとの予測もあり、新たな産業領域として注目されている。


Recommend

Biz Plus

Recommend

求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)

求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)