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オンライン国会なお課題 「出席」見解を議長報告

衆院憲法審査会の森英介会長(自民)と与野党幹事は8日、憲法が審議の条件と定める議員の「出席」の概念について、緊急事態発生時などに例外的に「オンラインによる出席も含まれる」と解釈できるとの見解を細田博之議長に報告した。この解釈の確認で、諸外国で進む国会のオンライン審議が実現に大きく近づいたが、詳細なルールやシステム構築が必要で、導入には時間がかかりそうだ。

「憲法審としての意見をまとめることができたのは極めて画期的だ」

与党筆頭幹事の新藤義孝氏(自民)は野党筆頭幹事らとともに臨んだ記者会見で、こう「成果」を強調した。オンライン審議は憲法の規定がハードルだった。憲法56条1項は「両議院は総議員の3分の1以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない」と規定。この「出席」が議場への物理的な出席を意味すると解されていた。

憲法審は3日、新たな解釈を示した見解を共産党をのぞく6会派の賛成で可決し、憲法上の課題はひとまずクリアされた。だが、本会議や委員会の審議・採決をオンラインで行うには運用上の細かな要件やルールの設定が不可欠となる。

憲法審は、オンライン出席を可能とする条件を「いわゆる緊急事態が発生した場合」と位置付けたが、自然災害や感染症の蔓延(まんえん)といった緊急事態の具体例やその規模をあらかじめ定める必要がある。議員にどこまでの権限を認めるかも課題だ。質疑に加え、採決もオンラインで行う場合は「議場にいない議員は、表決に加わることができない」と規定する衆院規則第148条の見直しが必須となる。

技術的な課題もある。新型コロナウイルス感染拡大を受け、諸外国は「Zoom」「Teams」といったビデオ会議システムを導入。採決用に独自にアプリを開発した国もあった。不正防止のため議員本人の確認方法を含め、会議システムの選定や開発も重要な協議事項となる。また、国会の会議は憲法57条1項で公開が原則とされ、オンラインの場合の公開をどう確保するかも課題となる。

報告を受けた細田氏は、導入に向けた問題点や制度設計などについて議院運営委員会で「検討を進める」と語ったが、森会長は記者会見で実現の時期を問われ「いつまでと限度を区切ることはいささか僭越(せんえつ)だ」と述べるにとどまった。


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