メーカー職での経験が伝わりやすい職務経歴書の書き方は? 仕事内容別にポイントを紹介

    はじめに

    「メーカー勤務の経験を活かして、もっと活躍できる会社に転職したい」と決意したとき、自分が何を経験しどんな知識・スキルを得たのか、もっともわかりやすく伝えられるのが「職務経歴書」です。

    職務経歴書の書き方を知ることは、会社に自分の強みをしってもらう第一歩とも言えるでしょう。そこで今回は、メーカーの職務経歴書の書き方について解説します。

    メーカー(製造業)の職務経歴書の書き方のポイント

    ※画像はイメージです(Getty Images)
    ※画像はイメージです(Getty Images)

    「メーカー(製造業)」と一言で言っても、車、食品、家電製品や衣服、化粧品など、何をつくるかは会社によってさまざまです。そのため、わかりやすい職務経歴書の作成には、ただ「製造業をしていた」だけではなく、できるかぎり具体的に詳細を記載する必要があります。ここでは、メーカー(製造業)全般を対象とした経歴書の書き方のポイントを解説します。

    ▼業務内容・業務規模を明記する

    まずは、自身が勤務していた会社の業務内容や、業務規模を明記しましょう。先ほども述べたように、製造業と言ってもその業務内容は幅広いもの。そのため、何をつくり、どれほどの規模で生産していたのかを記載しましょう。

    たとえば、自動車を製造していたならば「自動車の製造」と記載し、年間売上や業務員数など、規模がわかる基本的な情報を適宜数字を用いながらしっかりと明記すべきです。基本情報を伝えることで、相手はどの程度の生産・取引を行っていたのかが推測できるため、自分が携わっていた業務の重要性も理解してもらいやすくなります。

    ▼携わった開発工程を明記する

    メーカー勤務の経歴書では、「製品の開発にあたって自分がどの工程に携わっていたのか」も合わせて記載するとよいでしょう。どのような作業に取り組んでいたのかが、よりわかりやすくなります。ひとつの製品が完成するまでには、部品の組み立てや加工、仕上げ、点検というように数々の工程を踏む必要があり、さらには完成後も仕分けや生産の管理など多様な工程が存在します。その中のどの工程を自身が担当していたのかを示すことで、読んだ相手が業務への理解をよりいっそう深められる経歴書となるのです。

    ▼スキル・資格をアピールする

    もしも、資格や専門的なスキルが必要な業務に携わっていたならば、経歴書でも積極的にアピールするとよいでしょう。仕事に対する熱意や意欲を示せます。

    たとえば、資格を列記するのもよいですが、業務上必要な資格を取得したエピソードや、専門的な知識やスキルを身に付けるために取り組んだことなどがあるならば、内容に盛り込むとよいでしょう。即戦力と見なされやすくなるだけでなく、仕事への姿勢という面においても高評価につながります。

    ▼実績・成果をアピールする

    業務上でなんらかの実績や成果を上げた場合も、スキルや資格と同様にアピールするとよいでしょう。実績や成果の内容から、優秀さを評価されやすくなります。一定期間や時間あたりの生産数など、具体的な数字で記載できる実績があれば望ましいですが、もし数字で表記できるような成果ではない場合も、適宜エピソードを交えて記載するのがおすすめです。

    実績や成果の有無は応募者の能力への評価にも影響するため、どんな小さなものであっても記載を欠かさないことが重要と言えます。h3:専門用語はできるだけ使わない

    記載内容には、できるだけ専門用語の使用は避けましょう。誰が読んでも、経歴書の内容やアピールポイントがわかるようにするためです。選考を担当する人事や採用担当者が、応募した職種の業務を熟知しているとは限りません。

    そのため、専門用語だけで説明してしまうと、強みや自己PRがきちんと評価につながらないという場合も。よって、職務経歴書は、可能な範囲で専門用語を一般的な言葉に言い換えるなどして作成するとよいでしょう。

    メーカー(製造業)の仕事内容別の職務経歴書のポイント

    ここからは、仕事内容別の書き方のポイントを紹介します。どのような業務を経験しているかによってアピール内容も変わるため、自身の職務経歴に合わせて対応することが大切です。

    ▼製造ラインの場合

    製造ラインで作られるモノは、その大多数が製造工程を厳密に定められているもの。そのため、限られた時間の中でプランに沿って業務に取り組める「実直さ」や「誠実さ」が求められます。そんな製造ラインの業務を経験したのであれば、このふたつを軸に強みや自己PRを組み立てるとよいでしょう。

    また、製造ラインの仕事は勤務形態の違いなどにより、人の入れ替わりが激しい傾向にある場合も。そのため、業務において「初対面の人とも円滑なコミュニケーションを図れる」といったような経験、スキルを身に付けているならば積極的にアピールすべきです。

    ▼オペレーターの場合

    製造業に欠かせないのが、工場などでの製品の生産・製造を担うさまざまな機械。そんな重要な機械の監視・制御を担うオペレーターを経験しているのならば、実績や成果の他にしっかりと業務をこなす責任感、そして新しい知識やスキルに対する向上心をアピールするとよいでしょう。

    生産や製造に使用する機械類は、正しく管理や操作を行わなければ、業務に支障が出るだけでなく、業務上の事故につながる危険性もはらんでいます。よって、業務においては責任感の有無が非常に重要になるのです。

    また、ただ機械を管理していればいいというだけでなく、ときに新しく導入された機器の操作方法や技術を学ぶ必要もあるでしょう。「責任感」と「勤勉さ・向上心」、このふたつは職務経歴書においても大きな強みとなり得ます。

    ▼製造・加工の場合

    製造・加工の仕事は、設計図や会社で指定されている作業フローに従って機械や部品、製品を組み立てる仕事です。そのため、業務の遂行には正しく設計図や完成図を理解する知識力や処理能力、他の従業員と共に工程の全体を意識しつつ取り組める協調性、実行力が重視されます。

    したがって、製造・加工の業務経験を記載するならば、個々やチームにおいて作業効率を上げるために取り組んだことや、作業チームの仲間同士でどう連携し業務を進めたかについて触れるとよいでしょう。作業を効率化できるスキルや他者との協調性は、選考においても強いアピールポイントと言えます。

    メーカー(製造業)の職務経歴書の記載例

    ここからは、メーカー(製造業)の職務経歴書について、記載例を紹介します。

    【職務経歴書例】

    ●職務要約

    〇〇株式会社に入社し約△年間、トラックなどの大型自動車部品の製造ライン業務に従事しております。ラインでは、主に筐体部品の組み立てを担当。××年からは班長を任され、ライン担当××名のマネジメント業務を並行して担当。業務効率化のためのマニュアル作成や共有による作業の標準化などを行い、作業効率や製品の品質の向上に努めました。


    ●職務経歴

    平成××年×月~現在 〇〇株式会社

    事業内容:自動車部品の製造および組み立て

    資本金:××××万円 売上高:×××万円 従業員数:500名

    担当製品:自動車筐体部分

    担当業務

    ・プレス加工(機械オペレーターを担当)

    ・インナーフレームの溶接

    ・塗装作業

    ・エンジン製造および組み立て

    ・××年より、班長としてライン担当××名のマネジメント業務


    ●活かせる経験・知識・技術

    ・工程設計および改善

    ・製造ラインの新規立ち上げ

    ・各種加工機のオペレーション

    ・各機械設備の管理、メンテナンス

    ・一般的なPC作業スキル


    ●資格

    ・普通自動車第一種免許(×年×月取得)


    ●自己PR

    新卒から入社以降、自動車筐体のライン業務担当として勤務してまいりました。わずかなミスや見落としが製品の品質に影響するだけではなく、機械オペレーションに関しても少しの油断が重大な事故にもつながりかねないため、常に「責任感」を意識し業務に取り組んでまいりました。その結果、××年に班長として任命されてから、自分の担当する班ではミスや見落としの件数ゼロを達成できました。


    また、自身の班だけではなく、部署外、ときに社外でのコミュニケーションを円滑に進めるようにこころがけ、臨機応変かつ柔軟、円滑な対応ができるよう努めました。


    ぜひ一度、ご面接の機会を頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

    まとめ

    今回は、メーカー(製造業)の職務経歴書の書き方について、業種全体や仕事内容ごとに気をつけたいポイントを紹介しました。

    製造業は仕事内容が多岐にわたるため、経歴書においても簡潔、かつわかりやすく記載することが求められます。人事担当者が見ても自身の強みがきちんと伝わるよう、ぜひ今回解説した内容を参考にしてみてください。


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