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岩手県、3月11日の人事異動内示が物議 職員落ち着かない懸念

岩手県の令和4年度定期人事異動が物議を醸している。内示日が東日本大震災から11年目となる11日だからだ。3月11日は令和3年に県条例で「東日本大震災を語り継ぐ日」と定められた。県民が心を一つに犠牲者を追悼し、震災の教訓を伝承する日であるにもかかわらず、条例の普及に努めるべき県職員の多くが内示に伴い落ち着きを欠く懸念がある。(石田征広)

令和4年度の定期人事異動を東日本大震災から11年目の11日内示する岩手県
令和4年度の定期人事異動を東日本大震災から11年目の11日内示する岩手県

県人事課は11日の内示について、本州で最も広い岩手県で出先機関への異動は引っ越し、子供の転校なども伴うため発令日まで土、日曜日を多くするため、内示日を前倒ししたと説明する。

憤るのは被災地の大槌町在住で自民党県連幹事長の岩崎友一県議(46)。「11日は心を落ち着けて犠牲になられた方々のご冥福をお祈りする重要な日。なのに達増拓也知事が11日に人事の内示を出すなどあり得ない。11日の大切さと重要性を全然分かっていない」。岩崎県議は、津波で母親が今も行方不明のままだ。

「知事に責任がある」と指摘するのは、いわて県民クラブ所属で宮城県境の一関選挙区の飯沢匡県議(60)。「定期人事異動は県庁職員の一番の関心事。東日本大震災に思いをはせて、犠牲者を追悼する重要な日に職員の心がざわつく人事を内定するなど非常識。リーダーとして全く配慮に欠けている」と批判する。両氏はともに県政野党で、厳しい知事批判を展開してきた。

知事を支える県政与党の最大会派、希望いわての3人の県議は「答えるのは控えたい」とノーコメントだった。与党、共産党の斉藤信県議(71)は「ちょっと違和感を覚えるな」と、11日の定期人事異動の内示に否定的な考えを示した。

被災者も一様に表情を曇らせた。陸前高田市の男性会社員(38)は「条例があるのを知らなかった。でも、どうして(内示が)11日なの?」と話す。自宅を流された大船渡市の男性会社員(46)も「段取りがとれていないというか、11日だけは外すのが当たり前でしょう。何でまた」と疑問を呈した。

県の加藤勝章統括課長は「もし県民からの批判の声が大きくあれば、そこは真摯(しんし)に耳を傾け、対応を検討したい」と話している。


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